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Copa NISSAN Sudamericana 2005 〜 コッパ・スダメリカーナ 2005 〜



Jogo  〜決勝戦 試合速報〜

PK戦はアボンダンシエーリの独壇場。ボカ、史上初のスダメリカーナ連覇!

決勝 2nd.Leg ボカ・ジュニオールス 1-1 (PK: 4-3) プーマスUNAM

 コッパ・スダメリカーナは、12月18日に決勝の 2nd.Leg が行われた。アルゼンチンの首都ブエノスアイレスのラ・ボンボネーラで行われた ボカ・ジュニオールス×プーマスUNAM は、1-1 で90分間を終え、PK戦に突入。これを 4-3 で制したボカが、昨年に続いてスダメリカーナ王者に輝いた。

 試合は、ホームの利を生かしたボカが主導権を握った。31分、相手からボールを奪い取ったMFフェデリコ・インスーアが前線にパスを供給すると、これをFWマルティン・パレルモが決めてボカが先制。前半は最後までボカのペースで進み、ボケンセの満場の拍手を受けながらラ・ボンボネーラはハーフタイムを迎えた。ところが、後半になるとプーマスが意地を見せ、ボカゴールに襲いかかった。彼らの厚い攻撃は思わぬ形でプラスに働いた。53分、DFローランド・スキアービがペナルティエリア内でハンドを犯し、プーマスがPKを獲得。これをFWブルーノ・マリオーニが冷静に決めて 1-1 とした。その後は両者ともに決定機をものにできず、同点のまま90分を終了。延長戦の規定がないスダメリカーナは、そのままPK戦に突入した。
 ボカは、1人目のMFギジェルモ・バロシュケロットと3人目のFWマルティン・パレルモがはずしたが、プーマスも同じく1人目のMFレアンドロ・アウグストと3人目のDFホアキン・ベルトランが決められず。3-3で迎えた6人目、両者の運命が分かれた。プーマスはMFヘラルド・ガリンドがGKロベルト・アボンダンシエーリに止められたのに対し、ボカは6人目のキッカーを務めたGKロベルト・アボンダンシエーリが、右足でゴールネットを揺らして試合に決着をつけた。アルゼンチン代表でも正GKのアボンダンシエーリの奮闘によって勝利したボカ・ジュニオールスが、昨年に続いてスダメリカーナで優勝を遂げた。

 ボカ・ジュニオールスは、負傷から復帰したMFセバスティアン・バタグリアがつなぎ役に徹したことで、攻守の切り替えがスムーズに行えていた。とくに前半はスコア、質ともにプーマスを圧倒したボカだったが、影の功労者はまぎれもなくMFバタグリアだった。アルゼンチン代表候補でもあるボランチの復帰はボカにとって心強い支えとなり、結果彼らはチーム一丸となって優勝をもぎとった。MVPにはPK戦でセーブだけでなく、ゴールまで決めたGKロベルト・アボンダンシエーリが選出。昨年に続く栄冠は、復調著しいボカには良薬となりそうだ。

 対するプーマスUNAMはPK戦の末タイトルを逃したが、試合内容は決して悪くはなく、ボカにも引けをとっていなかった。こちらも非常に良い働きをしていたのが中盤で、とりわけMFレアンドロ・アウグストとMFアイウトン・ダ・シウバのブラジル人コンビは献身的なプレイで目立っていた。ミゲル・エスパーニャ監督率いる今回のプーマスに対しては、メキシコはもとよりブラジルやアルゼンチンなど南米各国の専門家も高い評価を与えているようだ。決勝の、最後の最後までボカを苦しめたのだから、胸を張ってメキシコに帰ってもらいたいと願う。

 この結果、ボカ・ジュニオールスの連覇で幕を閉じた2005年のコッパ・スダメリカーナ。来年もまた、中南米の中堅どころと北米からの刺客が集う「通」な大会になることを祈りたい。

 写真右上; 昨年に続き、ラ・ボンボネーラでスダメリカーナ優勝を決めたボカ・ジュニオールス。
 写真左下; PK戦で3度のファインセーブをしたGKロベルト・アボンダンシエーリ ( ボカ・ジュニオールス ) は、自らの足でも優勝を決めるPKを決めた。


コッパ・スダメリカーナ 2005 決勝 2nd.Leg (18/12/2005)
ボカ・ジュニオールス 1-1
(PK: 4-3)
プーマスUNAM
ロベルト・アボンダンシエーリ GK セルヒオ・ベルナール
ウーゴ・イバーラ
ローランド・スキアービ
ダニエル・ディアス
ファン・クルポビエッサ
DF イスラエル・カストロ
ホアキン・ベルトラン
ゴンサーロ・ピネーダ
ダリオ・ベロン
セバスティアン・バタグリア
フェルナンド・ガーゴ
( パブロ・レデスマ )
ダニエル・ビロス
( ギジェルモ・バロシュケロット )
フェデリコ・インスーア
MF ヘラルド・ガリンド
マルコ・パラシオス
レアンドロ・アウグスト
アイウトン・ダ・シウバ
( イスマエル・イニーゲス )
ロドリーゴ・パラシオ
( マルセーロ・デルガード )
マルティン・パレルモ
FW ホアキン・ボテーロ
( マルティン・カルデッティ )
ブルーノ・マリオーニ
マルティン・パレルモ 31 ゴール 54 ブルーノ・マリオーニ
ロベルト・アボンダンシエーリ ウーゴ・イバーラ
ロドリーゴ・パラシオ
マルティン・パレルモ
イエロー
カード
ブルーノ・マリオーニ
ヘラルド・ガリンド
アイウトン・ダ・シウバ
主審; カルロス・アマリージャ ( パラグアイ )
スタジアム; ラ・ボンボネーラ ( ブエノスアイレス )



Final  〜決勝〜


1st.Leg プーマスUNAM 1-1 ボカ・ジュニオールス
2nd.Leg ボカ・ジュニオールス 1-1
(PK:4-3)
プーマスUNAM


Semi-Final  〜準決勝〜


1st.Leg ボカ・ジュニオールス 2-2 ウニベルシダー・デ・カトーリカ
2nd.Leg ウニベルシダー・デ・カトーリカ 0-1 ボカ・ジュニオールス
1st.Leg ベレス・サルスフィエール 0-0 プーマスUNAM
2nd.Leg プーマスUNAM 4-0 ベレス・サルスフィエール


Quarto de Final  〜準々決勝〜


1st.Leg インテルナシオナウ 1-0 ボカ・ジュニオールス
2nd.Leg ボカ・ジュニオールス 4-1 インテルナシオナウ
2試合合計 4-2 で ボカ・ジュニオールス が準々決勝進出。
1st.Leg コリンチャンス 2-1 プーマスUNAM
2nd.Leg プーマスUNAM 3-0 コリンチャンス
2試合合計 4-2 で プーマスUNAM が準々決勝進出。
1st.Leg CFアメリカ 0-2 ベレス・サルスフィエール
2nd.Leg ベレス・サルスフィエール 2-0 CFアメリカ
2試合合計 4-0 で ベレス・サルスフィエール が準々決勝進出。
1st.Leg フルミネンセ 2-1 ウニベルシダー・デ・カトーリカ
2nd.Leg ウニベルシダー・デ・カトーリカ 2-0 フルミネンセ
2試合合計 3-2 で ウニベルシダー・デ・カトーリカ が準々決勝進出。


Juego del torneo  〜決勝トーナメント1回戦〜


1st.Leg フルミネンセ 3-1 バンフィエール
2nd.Leg バンフィエール 0-0 フルミネンセ
2試合合計 3-1 で フルミネンセ が準々決勝進出。
1st.Leg ロサーリオ・セントラル 0-1 インテルナシオナウ
2nd.Leg インテルナシオナウ 1-1 ロサーリオ・セントラル
2試合合計 2-1 で インテルナシオナウ が準々決勝進出。
1st.Leg ベレス・サルスフィエール 2-0 クルゼイロ
2nd.Leg クルゼイロ 2-1 ベレス・サルスフィエール
2試合合計 3-2 で ベレス・サルスフィエール が準々決勝進出。
1st.Leg コリンチャンス 0-0 リーベル・プレート
2nd.Leg リーベル・プレート 1-1 コリンチャンス
2試合合計 1-1 , アウェイゴール倍付けで コリンチャンス が準々決勝進出。
1st.Leg セロ・ポルテーニョ 2-2 ボカ・ジュニオールス
2nd.Leg ボカ・ジュニオールス 5-1 セロ・ポルテーニョ
2試合合計 7-3 で ボカ・ジュニオールス が準々決勝進出。
1st.Leg CFアメリカ 3-3 アトレティコ・ナシオナル・デ・メデジン
2nd.Leg アトレティコ・ナシオナル・デ・メデジン 1-4 CFアメリカ
2試合合計 7-4 で CFアメリカ が準々決勝進出。
1st.Leg プーマスUNAM 3-1 テ・ストロンヘス
2nd.Leg テ・ストロンヘス 2-1 プーマスUNAM
2試合合計 4-3 で プーマスUNAM が準々決勝進出。
1st.Leg DCユナイテッド 1-1 ウニベルシダー・デ・カトーリカ
2nd.Leg ウニベルシダー・デ・カトーリカ 3-2 DCユナイテッド
2試合合計 4-3 で ウニベルシダー・デ・カトーリカ が準々決勝進出。



Juego del torneo  〜国別予選ラウンド〜


Argentina  〜アルゼンチン〜

1st.Leg バンフィエール 2-0 エストゥディアンテス
2nd.Leg エストゥディアンテス 2-1 バンフィエール
2試合合計 3-2 で バンフィエール が勝ち抜け。
1st.Leg ニューウェルス 0-0 ロサーリオ・セントラル
2nd.Leg ロサーリオ・セントラル 1-0 ニューウェルス
2試合合計 1-0 で ロサーリオ・セントラル が勝ち抜け。

Brasil  〜ブラジル〜

1st.Leg フルミネンセ 2-1 サントス
2nd.Leg サントス 2-1
( PK; 2-4 )
フルミネンセ
2試合合計 3-3 , PK戦 4-2 で フルミネンセ が勝ち抜け。
1st.Leg インテルナシオナウ 2-1 サンパウロ
2nd.Leg サンパウロ 1-1 インテルナシオナウ
2試合合計 3-2 で インテルナシオナウ が勝ち抜け。
1st.Leg ジュベントゥージ 1-3 クルゼイロ
2nd.Leg クルゼイロ 0-1 ジュベントゥージ
2試合合計 3-2 で クルゼイロ が勝ち抜け。
1st.Leg ゴイアス 0-2 コリンチャンス
2nd.Leg コリンチャンス 1-1 ゴイアス
2試合合計 3-1 で コリンチャンス が勝ち抜け。

Chile y Peru  〜チリ&ペルー〜

1st.Leg ウニベルシダー・デ・チリ 1-2 ウニベルシダー・デ・カトーリカ
2nd.Leg ウニベルシダー・デ・カトーリカ 0-1 ウニベルシダー・デ・チリ
2試合合計 2-2 , アウェイゴール倍付けで ウニベルシダー・デ・カトーリカ が勝ち抜け。
1st.Leg ウニベルシターリオ 1-1 アリアンサ・アトレティコ
2nd.Leg アリアンサ・アトレティコ 1-1
(PK;4-1)
ウニベルシターリオ
2試合合計 2-2 , PK戦 4-1 で アリアンサ・アトレティコ が勝ち抜け。
1st.Leg ウニベルシダー・デ・カトーリカ 5-0 アリアンサ・アトレティコ
2nd.Leg アリアンサ・アトレティコ 2-0 ウニベルシダー・デ・カトーリカ
2試合合計 5-2 で ウニベルシダー・デ・カトーリカ が勝ち抜け。

Bolivia y Ecuador  〜ボリビア&エクアドル〜

1st.Leg テ・ストロンヘス 2-1 ボリーバル
2nd.Leg ボリーバル 1-2 テ・ストロンヘス
2試合合計 4-2 で テ・ストロンヘス が勝ち抜け。
1st.Leg エル・ナシオナル 3-4 リーガ・デ・キト
2nd.Leg リーガ・デ・キト 1-2 エル・ナシオナル
2試合合計 5-5 , アウェイゴール倍付けで リーガ・デ・キト が勝ち抜け。
1st.Leg テ・ストロンヘス 2-1 リーガ・デ・キト
2nd.Leg リーガ・デ・キト 0-3 テ・ストロンヘス
2試合合計 5-1 で テ・ストロンヘス が勝ち抜け。

Uruguay y Paraguay  〜ウルグアイ&パラグアイ〜

1st.Leg デフェンソール・スポルティン 2-3 ダヌービオ
2nd.Leg ダヌービオ 1-3 デフェンソール・スポルティン
2試合合計 5-4 で デフェンソール・スポルティン が勝ち抜け。
1st.Leg グアラニー 1-2 セロ・ポルテーニョ
2nd.Leg セロ・ポルテーニョ 1-2
(PK;4-3)
グアラニー
2試合合計 3-3 , PK戦 4-3 で セロ・ポルテーニョ が勝ち抜け。
1st.Leg セロ・ポルテーニョ 2-0 デフェンソール・スポルティン
2nd.Leg デフェンソール・スポルティン 1-1 セロ・ポルテーニョ
2試合合計 3-1 で セロ・ポルテーニョ が勝ち抜け。

Colombia y Venezuela  〜コロンビア&ベネズエラ〜

1st.Leg デポルティーボ・カリ 2-0 アトレティコ・ナシオナル
2nd.Leg アトレティコ・ナシオナル 2-0
(PK;7-6)
デポルティーボ・カリ
2試合合計 2-2 , PK戦 7-6 で アトレティコ・ナシオナル が勝ち抜け。
1st.Leg トルヒジャーノス 3-1 ミネーロス・デ・グアジャーナ
2nd.Leg ミネーロス・デ・グアジャーナ 1-2 トルヒジャーノス
2試合合計 5-2 で トルヒジャーノス が勝ち抜け。
1st.Leg トルヒジャーノス 1-5 アトレティコ・ナシオナル
2nd.Leg アトレティコ・ナシオナル 2-0 トルヒジャーノス
2試合合計 7-1 で アトレティコ・ナシオナル が勝ち抜け。



Regulamento  〜レギュレーション〜

南米中の各国から優秀な成績を残したクラブチームが参加して行われるカップ戦。欧州に例えれば、さしずめ UEFAカップに相当するだろう。南米サッカー連盟 (CONMEBOL…読み方;コンメボル) が設立したもので、リベルタドーレスの敗者を含めた各国の上位チームが参加する。ブラジルやアルゼンチンからは6〜7チームが参加し、その他の南米諸国からはおおよそ2〜4チームほどに出場資格が与えられる。

リベルタドーレスほどの権威はないが、スダメリカーナ制覇も南米では非常に高く評価される。ただ、この大会に関してはスダメリカーナの優勝クラブには、「レコッパ・スダメリカーナ」と呼ばれる大会で、リベルタドーレス王者と対戦する権利を得られる。ちなみに、レコッパ・スダメリカーナとは、欧州の UEFA スーパーカップ (チャンピオンズリーグ王者と、UEFAカップ王者が対戦するカップ戦) にあたるカップ戦である。

まず、グループリーグをホーム&アウェイで戦い、その上位2チームが決勝トーナメントをホーム&アウェイで戦う。南米では唯一欧州と同じカレンダーで開催されるアルゼンチンの国内リーグを考慮した同大会は、8〜12月に行われる。


Historia 〜歴史〜

スダメリカーナとは、スペイン語で Sudamericana と表記。この単語は、Sud (南) + Americana (アメリカ) の2つをミックスした造語であり、日本語に直訳すればコパ・スダメリカーナは「南米杯」の意味にとれる。その名が示す通り、同大会はその昔、長年「 コパ・コンメボル(CONMEBOL =南米サッカー連盟) 」と呼ばれていた。

長年続いたコパ・コンメボルは1999年を最後に解体、代わって南米大陸を南北に2分した形のカップ戦が始まる。これが、「コパ・メルコスール(スール=南という意味)」、「コパ・メルコノールテ(ノールテ=北という意味)」にあたる。だが、この中途半端な区分の大会は、わずか4年で消滅。これらを統合した形で、コパ・コンメボル形式として復活した南米大陸カップが、「コパ・スダメリカーナ」になった。
 スダメリカーナ自体の歴史は2002年からと浅いが、それ以前に別の名称でカップ戦が行われていたことを考えれば、歴史が古いともとれるだろう。

ちなみに、南米唯一のポルトガル語圏であるブラジルでは、「コパ・スダメリカーナ」とは呼ばずにポルトガル語で表記。「コパ・スウ・アメリカーナ」に呼ばれている。この場合、単語はポルトガル語で、Sul (南) Americana (アメリカ) になる。



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