Campeonato Paulista 2007 〜サンパウロ州選手権〜 首位追走足踏み。"鬼門"アナクレット・カンパネーラでサンパウロ沈黙。
第15節 サンカエターノ 1-0 サンパウロ
サンパウロ州選手権は3月24〜25日に第15節が行われた。サンカエターノ・ド・スウのエスタジオ・アナクレット・カンパネーラで行われた サンカエターノ×サンパウロ は、前半にMFカニンデの決めた1点を守りきったサンカエターノが勝ち点3を獲得した。優勝のために負けられない2位サンパウロにとっては痛い敗戦となった。 試合は、攻撃の組み立てにもたつくサンパウロを尻目にサンカエターノが優位に試合を進めた。それでもサンパウロは9分にFWボルジェス ( 元ベガルタ仙台 ) がシュートを決めたかに思われたが、副審のマリア・エリーザ・バルボーザ氏がボルジェスのファウルをとったためボルジェスのゴールが取り消される不運もあった。 迎えた44分。サンカエターノは、MFドウグラスのピンポイントパスを受けたMFカニンデがゴールを決めて先制。後半はサンパウロの猛攻を受けたが、サンカエターノはこれらをことごとく跳ね返して勝ち点3をものにした。 強豪どころを食い物にするアナクレット・カンパネーラを舞台に、サンカエターノはまたしても強豪から勝ち点3を奪ってみせた。 このアナクレット・カンパネーラは毎年のように波乱が起こる場所。しばしば苦しめられる強豪どころにとって、このスタジアムは"鬼門"でしかない。2005年には当時首位を独走していたコリンチャンスが 0-1 で敗れ、昨年7月にはサントスが 0-2 の敗北を喫している。そしてそれらの例に漏れず、今年は首位争いの大事な時期にあるサンパウロを叩きのめした。日本の高校球児やその関係者たちはしばしば「甲子園には魔物がいる」と述べるが、それになぞらえるなら「アナクレット・カンパネーラには魔物がいる」といったところか。 一方これまで勝ち点差1で首位サントスを追走してきたサンパウロは、この敗戦で足踏み。首位サントスとの勝ち点差も4と開いてしまった。場所がアナクレット・カンパネーラであったことも災いしたであろうが、それだけでなくリベルタドーレスを考慮したムリシ・ハマーリョ監督が、この試合で主力を複数温存したことも敗因のひとつに挙げられよう。 プレシーズンマッチで活躍しながら最近は控えに甘んじているFWボルジェス ( 元ベガルタ仙台 ) は積極的にゴールを狙ったが、副審にゴールを取り消されて苛立ち、その後は試合に集中できていなかった。とにもかくにも負けは負け。リーグ終盤にきてのこの結果は、サンパウロにとってはあまりに痛すぎる。
写真右上; 相手の厳しいマークに遭ってつぶされるMFソウザ ( サンパウロ / 右 ) 。
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