Campeonato Paulista 2007 〜サンパウロ州選手権〜 大都市サンパウロを震撼! アズロン、快勝を以て決勝進出。
準決勝 2nd.leg サンパウロ 1-4 サンカエターノ
サンパウロ州選手権は4月21日に準決勝 2nd.legが行われた。サンパウロのモルンビーで行われた サンパウロ×サンカエターノ は、サンカエターノが先制されながら4ゴールを奪って大逆転勝利。2試合合計、5-2 で決勝進出を果たした。 試合は、決勝進出を狙うサンパウロが2分にDFイウジーニョのシュートなどで序盤から攻勢に出ると、10分にはGKホジェーリオ・セーニがクロスバー直撃の惜しいフリーキックを放ち、相手ゴールを脅かした。そして迎えた22分、サンパウロはDFイウジーニョの鮮やかなミドルシュートで先制点を奪取。優位に立った。 ところが、この試合は大方の予想通りに事が運ばなかった。サンパウロの猛攻を耐え凌いだサンカエターノは37分、オフサイドトラップをかいくぐって前線の裏に飛び出したMFカニンデのクロスをFWルイス・エンリーキが押し込み同点に追いつき、1-1 で前半を終了。すると、同点のまま迎えた後半には前線に残っていたDFチアーゴのダイビングヘッドで53分に逆転に成功した。 これで一気に試合の流れを引き寄せたサンカエターノは、直後の54分にはMFグライジソンが巧みなトラップから右足でゴールネットに突き刺して3点目。そして70分にはMFドウグラスが味方のスルーパスに反応してゴール前に飛び出すと、GKホジェーリオ・セーニをかわして無人のゴールにボールを流し込み4点目をゲット。結局これが決勝点となり、サンカエターノが大金星で決勝に駒を進めた。 サンパウロは、ホームのモルンビーでは絶対の強さを誇ることで知られているが、この試合では地の利を全く生かせず、完膚なきまでに叩きのめされてしまった。テンポ良く攻めていたのは立ち上がりのみで、時間の経過とともに地味に攻め続ける相手に押されるシーンが増えていった。前後半を通して中盤で効いていたMFジョズエの退場も痛手ではあっただろうが、ムリシ・ハマーリョ監督の最大の誤算は、布陣を崩してまで投入したFWボルジェス ( 元ベガルタ仙台 ) 、MFジュニオール、MFジョルジ・ワグネールの途中起用が何ら好転をもたらさなかったことに尽きる。 決勝トーナメント制がなければ準優勝が確定であったリーグ2位のサンパウロ。決勝にすら進めず敗退したことへの、サンパウリーノ ( サンパウロのサポーター ) の悔しさは如何ばかりか。 一方サンカエターノは、昨年の全国選手権で屈辱の2部落ちを経験したが、移籍が噂されたMFカニンデを筆頭に主力のほとんどがチームに残留。アズロンを愛し、アズロンのために全神経を捧げて、ついに州選手権決勝の切符を手に入れた。2004年のシーズン中に起こったDFセルジーニョ ( 享年30 ) の突然死以降、チームは下降線をたどっているが、この州選手権で一花咲かせてやろうと、選手たちは優勝に向けて意欲満々。強豪サントスとの決勝戦も見どころ充分だ。
写真右上; 53分、ダイビングヘッドでGKホジェーリオ・セーニの牙城を崩したDFチアーゴ ( サンカエターノ / 中央 ) は喜びを爆発。
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