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Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜

リオ・デ・ジャネイロ因縁のクラシコ。ブラジレイロンではバスコに軍配。
第12節 フラメンゴ 0-1 バスコ・ダ・ガマ

 ブラジル全国選手権は、7月15〜16日に第12節が行われた。リオ・デ・ジャネイロのマラカナンで行われた「クラシコ」 フラメンゴ×バスコ・ダ・ガマ は、DFパウロンのゴールでバスコ・ダ・ガマが勝利を飾った。

 この日から10日間で3試合も行われる同一カードの1試合目。試合は、フラメンゴが序盤ボールを支配して攻勢に出ると、左サイドの崩しからFWファビアーノ・オリベイラがファーストシュート。その後何度もフラメンゴは人数をかけて積極的な攻撃を展開した。バスコ・ダ・ガマは6〜7人で守備に追われたが失点を許さず後半に突入した。後半もフラメンゴ主導の展開は変わらなかったが、バスコも徐々に攻撃に比重をかける。そして迎えた75分、先制したのはこの日押されていたバスコ・ダ・ガマだった。右コーナーキックをMFヘナット・アウグストが折り返したところに、ゴール前で待ちかまえていたDFパウロンが左足でボールの端に触れ、GKジエーゴのいない空間を抜けてゴールに吸い込まれた。GKジエーゴは側にいたFWファイオーリに身体を寄せられてボールを触れず、フラメンゴ陣営はキーパーチャージをアピールしたが主審はその抗議を受け入れなかった。このゴールが決勝点になり、バスコが勝利した。

 試合の主導権を握りながらの惜敗に、試合後のフラメンゴ側の表情は暗かった。序盤から積極的な攻撃をしかけていったのだが、最後の詰めが甘くゴールを奪えない場面が何度も続くと後半途中には"攻め疲れ"で相手の反撃を許してしまった。FWルイゾン ( 元名古屋グランパス ) もまだ完全復調とは言い切れず、後半途中にオビーナに代わってピッチを退いた。3日後に迫るコッパ・ド・ブラジル決勝に備えて、バスコを叩いておきたかったはず。この敗戦は、コッパ・ド・ブラジルにどのような影響を与えるのだろう。

 対するバスコ・ダ・ガマは見事にクラシコを制した。守勢にまわる苦しい時間帯を無失点で乗り越えたことが勝機を呼び込んだと思われる。リーグ再開初戦の前節はパウメイラスに4失点を喫し、ヘナット・ガウーショ監督はスタメンを大幅にいじった。そして決勝点を決めたのは奇しくもこの日スタメンのDFパウロン。スタメンをいじった理由について、同監督は「コッパ・ド・ブラジル決勝に備えて主力を温存しただけだ」と述べ、主力を切り捨てたのではないことを強調していたが、いずれにせよこの英断が好結果につながったわけである。
 振り返れば、今年のリオ・デ・ジャネイロ州選手権 ( 後期リオ杯 第6節 ) で軍警まで介入したあのときも、勝ったのはバスコだった。そして、コッパ・ド・ブラジルでもまもなくフラメンゴと再び顔を合わせる。リベルタドーレス出場権を賭けた大会の決勝の相手に、まずブラジレイロンで勝てたことでチームは自信をもったに違いない。フラメンゴとの相性面でも今年は優位にあるバスコ・ダ・ガマ。コッパ・ド・ブラジル決勝に向けて、チームの雰囲気は決して悪くない。

 写真; この試合唯一のゴールを決めたDFパウロン ( 中央 ) を囲んで先制を喜ぶバスコ・ダ・ガマの選手たち。


ブラジル全国選手権 2006 第12節 (16/07/2006)
フラメンゴ 0-1 バスコ・ダ・ガマ
ジエーゴ GK カッシオ
レオナルド・モウラ
ヘナット・シウバ
ホナウド・アンジェリン
アンドレ
DF クラウデミール
エーデル
パウロン
ウーゴ
( マジソン )
パウリーニョ
トロー
( マルセリーニョ )
ヘナット・アウグスト
( ワウテル・ミニョーカ )
レオ・メデイロス
MF イゴール
ホベルト・ロペス
アウベローニ
( アマラウ )
アベージ
ルイゾン
( オビーナ )
ファビアーノ・オリベイラ
FW エルナーニ
ファイオーリ
( ヒカルジーニョ )
  ゴール 75 パウロン
ヘナット・シウバ
レオ・メデイロス
イエロー
カード
エーデル
ネイ・フランコ 監督 ヘナット・ガウーショ
主審; ウィウソン・ルイス・セネーミ
スタジアム; マラカナン ( リオ・デ・ジャネイロ )
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