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Campeonato Carioca 2006 〜リオ・デ・ジャネイロ州選手権〜 国軍警察が胡椒スプレーを噴射。大荒れのクラシコはバスコに軍配。
後期リオ杯 第６節
フラメンゴ 1-2 バスコ・ダ・ガマ リオ・デ・ジャネイロ州選手権の後期リオ杯は、3月18〜19日に第６節が行われた。リオ・デ・ジャネイロのマラカナンで行われた フラメンゴ×バスコ・ダ・ガマ は、MFモライスのゴールで勝ち越したバスコ・ダ・ガマが宿敵フラメンゴから勝利をもぎとった。だが、両者ともにグループ２位以内に食い込むには至らず、２つの名門は仲良くグループリーグ敗退の運命をたどることになった。 試合は、イエローカード10枚、レッドカード２枚に、胡椒 ( こしょう ) スプレーまでもが散乱する大荒れの90分になった。序盤は両者ともミスパスが多く、締まりのない立ち上がりになったが、5分にDFレオナルド・モウラのオーバーラップからFWラミレスがファーストシュートを放つと、次第にフラメンゴがペースを握っていった。ところが、バスコは25分頃から反撃に転じると、徐々に相手を押しはじめる。 先制したのはバスコ・ダ・ガマだった。43分、MFハモンのスルーパスにMFイーゴリが飛び出してシュートを放つと、ボールはキーパーの足元をすり抜けてゴールマウスに吸い込まれた。先制されたフラメンゴも、前半ロスタイムにMFジエーゴ・ソウザのゴールで同点に追いつき、試合は 1-1 で後半に突入した。 次の１点はバスコにもたらされた。後半開始から攻勢に出たバスコは52分、中央でボールを受けたMFモライスがドリブル突破の末シュートを決めて、勝ち越しに成功した。負ければ州選手権敗退が決まるフラメンゴは必死に食い下がったが、FWルイゾンのシュートもクロスバーに嫌われるなど、気持ちと結果が比例せず、１点及ばなかった。 この試合終了後、州選手権敗退が決まった両軍のサポーターによる暴動が発生。チームのふがいない成績に対する怒りが爆発し、ピッチに発煙筒を投げ込んだりと一部が暴徒化した。警備にあたっていた国軍警察は、事態を収拾すべく胡椒の入ったスプレーを噴射。マラカナンは一時騒然となった。ジーコ日本代表監督も指摘する同州サポーターの質の悪さが、改めて表面化した瞬間でもあった。 
フラメンゴは、FWホマーリオのいないバスコを多少見下していたようだった。成長著しいFWフェリッピ・ガブリエウを先発で起用せず、1-2 の後半途中でようやく投入させた。現有戦力100％で臨まなかった結果が、1点差での敗戦に直結した。劣勢に苛立った選手たちは不必要なラフプレイに及んでイエローカードを大量にくらい、自滅したとも言えるのだが。仮にこの試合で勝利していれば、グループリーグ２位が確定していたことを思えば、本気で試合に臨まなかったチームに対してサポーターが憤慨するのも致し方あるまい。対するバスコ・ダ・ガマは、FWホマーリオを欠きながらチーム一丸となって勝利をおさめた。最近質の高いプレイをみせているMFイーゴリを起点とする攻撃も、いつも以上に機能した。また、新加入のFWエジウソン ( 元柏レイソル ) はゴールこそなかったものの、得意のドリブルを前線で何度も仕掛けた。チーム全体の力は、ブラジルの他の一流クラブと比較するとどうしても見劣りするバスコ。ジュニーニョ・ペルナンブカーノを擁したあの頃の強さを取り戻さない限り、州選手権のみならずブラジレイロンでも優勝争いを演じることはできない。
写真右上； 52分、相手を突き放す２点目をマークしたMFモライス ( バスコ・ダ・ガマ ) 。このときのゴールがこの試合の決勝点になった。
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