Primera Liga Argentina 2006/2007 Clausura 〜アルゼンチン1部リーグ〜 復調一途のボカ、敵地でラシンを撃破。
前期 第15節 ラシン・クルブ 0-3 ボカ・ジュニオールス
アルゼンチン1部リーグは、11月3〜4日に前期リーグの第15節が行われた。アベジャネーダのエスターディオ・プテ・ペロンで行われた ラシン・クルブ×ボカ・ジュニオールス は、3-0 でボカが勝利をおさめ、首位と勝ち点差3の2位につけた。 試合は、序盤からボカが猛攻。3分にMFネリ・カルドーソとの連携からFWパラシオがサイドネットを揺らすシュートを打てば、10分にはFWパラシオのクロスからFWパレルモがバイシクルシュートを放った。だがラシンは守備を固めて失点を未然に防ぎ、無失点で前半を折り返した。 試合が動いたのは後半開始のことだった。時計が21秒を差したとき、FWパレルモのパスを受けたMFネリ・カルドーソが、寄せにきた相手のタックルを冷静にかわすと、約30mの距離から強引に右足を振り抜いた。これがGKナバーロの指先をかすめてゴールネットに突き刺さり、ボカが先制した。勢いを増したボカは60分、MFバタグリア、FWパレルモ、MFバネーガとボールをつなぐと、最後はFWパラシオが抜け出してシュート。GKナバーロの体に当たったボールがゴールに吸い込まれて追加点を奪取する。そして後半ロスタイムにはMFバネーガがペナルティエリアで倒されて得たPKをFWパレルモが沈めて勝負あり。ボカが格の違いを見せつけて勝ち点3を獲得した。 U-20 W杯の活躍でFCモスクワに司令塔マキシミリアーノ・モラーレスを奪われたラシンに、ボカに太刀打ちするだけの力は見られなかった。グスターボ・コスタス監督にとって誤算だったのは、14分に退場したFWファクンド・サーバの負傷と、彼に代わってピッチに現れたMFドミンゴ・サルセードの冴えないプレイであった。強豪ボカとの試合で無駄なカードを2枚も切るハメになれば、当然ながら勝ち目はない。 一方着実に勝ち点を積み重ねているボカは、2トップにMFネリ・カルドーソを加えた自慢の攻撃陣がそれぞれゴールを決める、理想的な形での勝利。とくに、前半攻め込みながらゴールを奪えず焦りもあったチームに落ちつきを与えた意味でも、ネリの鮮やかな先制弾の効果は大きかった。首位ラシンとの勝ち点差3を維持して2位につけているボカ。優勝の可能性は十分あるが、気の抜ける状況にはない。調子を持続できるか、注目だ。 写真; 後半開始早々に鮮やかなミドルシュートを決めたMFネリ・カルドーソ ( 中央 ) は、FWマルティン・パレルモ ( 左 ) とハイタッチを交わす。
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