Eliminatorias 2010 〜FIFAワールドカップ2010南米予選〜 スアーソのゴールにビダルのひらめき。チリが勝ち点3を獲得。
第2節 チリ 2-0 ペルー
2010年に南アフリカ共和国で開催される予定のワールドカップ南米予選は、10月16〜17日に各国で第2節が行われた。チリは首都サンティアーゴのエスタジオ・ナシオナルで行われた チリ×ペルー は、FWウンベルト・スアーソの予選初ゴールなどでチリが勝利をおさめた。
試合は、11分にFWウンベルト・スアーソが右コーナーキックに頭で合わせてゴール。先制点によって主導権を握ったチリは、28分にMFマティアス・フェルナンデスが、31分にはFWウンベルト・スアーソがそれぞれ遠めから果敢にゴールを狙っていった。ペルーも何度かチャンスはつくったがゴールが遠く、チリの1点リードで折り返した。 後半、チリはMFアルトゥーロ・ビダルのひらめきから追加点を奪った。51分、MFビダルが右足でループパスを出すと、ボールはペルーの最終ラインを越えてペナルティエリアへ。これにチリの選手4人が反応。そのうち一番右にいたMFマティアス・フェルナンデスが柔らかいトラップでボールを足元におさめると、GKブトロンの位置をよく見てニアにシュートを決めた。2点を追いかけるペルーはFWクラウディオ・ピサーロにボールを集めるも、ゴールを割るには至らなかった。 前節のアルゼンチン戦を落としたチリ。サンティアーゴで行われるホームゲームは絶対に勝たなければならない試合であった。試合前ビエルサ監督は「前線の連携に(勝負が)かかっている」と話していたが、心配された攻撃陣の連携に問題や欠陥は見当たらなかった。一見地味と思われるこの試合の"華"は、チリの2点目をお膳立てしたMFアルトゥーロ・ビダルのループパス。翌日の地元紙には彼のアイデアを称賛する記事が並んだ。開幕連敗を免れて5位に浮上したチリ。W杯出場に向けて、まずまずのスタートを切ったと言っていいだろう。 一方、依然として南米で下位に属するペルー代表の地力に成長や進展は見られない。一線級のドリブルセンスを持ち、プレミアリーグ ( イングランド ) で活躍しているMFソラーノがいて、前線にはFWファルファンとFWピサーロがいる。選手個々のポテンシャルは決して低くはない。しかし2戦を終えて無得点では勝つわけがない。チームとして"未完成"としか言えない今のペルーの、次節の相手はブラジル。前回大会の予選同様、今回も厳しい予選となりそうだ。 2007年10月17日
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