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Campeonato Brasileiro 2007 〜ブラジル全国選手権 2007〜

2部落ちの危機に瀕するコリンチャンス、4年半ぶりにサンパウロを下す。
第30節 サンパウロ 0-1 コリンチャンス

 ブラジル全国選手権は10月6〜7日に第30節が行われた。サンパウロのモルンビーで行われた「クラシコ・パウリスタ」 サンパウロ×コリンチャンス は、無失点でしのいだコリンチャンスが終盤にDFベトンのゴールで先制して勝利をおさめた。

 試合は、開始3分にMFソウザのフリーキックから相手ゴールに迫ったサンパウロが主導権を掌握。ショートパスを丁寧につないで自分たちのリズムをつくると、序盤から何度も決定機をつくっていった。コリンチャンスの決定機の多くはカウンターやロングパスからではあったが、攻めればシュートで終わる攻撃ができていた。先制して優位に立ちたいサンパウロはミドルシュートやセットプレイからもしばしば決定機を演出。シュート数は2ケタに及んだが、サンパウロはゴールを奪えそうで奪えず、前半を 0-0 で折り返した。

 後半もテンポよく攻めたサンパウロは、55分に決定的なシーンを迎える。MFヒシャリソンが左サイドの浅い位置から前線に送ったクロスを、FWボルジェス ( 元ベガルタ仙台 ) が右足でトラップするやいなや左足でシュート。ゴールかと思われたが、ボルジェスのシュートは枠を大きく逸れてしまった。その後も59分にはカウンターからMFヒシャリソンが鋭い弾道のミドルシュートでスタンドを湧かせるが、サンパウロは攻めても攻めてもゴールを奪うことができず、攻め疲れか後半はシュート数が激減。
 一方、守勢を強いられたコリンチャンスは、相手の猛攻に耐えるとセットプレイからワンチャンスをものにした。85分、MFグスターボ・ネーリがゴール前にクロスをあげるとDFゼロンが頭で折り返し、最後はDFベトンがヘディングでゴールに押し込んだ。キャプテンの一発が値千金の決勝ゴールとなり、コリンチャンスが首位サンパウロを撃破した。

 現在首位を走るサンパウロは、破れはしたものの試合内容ではコリンチャンスを圧倒。攻守ともに良いバランスでゲームを作れていた。だが20本以上に及ぶシュートがことごとくGKフェリッピに阻まれると、1つのセットプレイから失点。順位に影響がなくても、クラシコでのこの負け方は決して納得のいくものではない。

 一方2部落ちの危険さえあるコリンチャンスにとっては嬉しい勝利である。コリンチャンスが最後にサンパウロを下したのは2003年3月22日 ( サンパウロ州選手権 ) 。以降彼らはずっとサンパウロを苦手としていた。依然として降格圏内にはあるが、4年半ぶりにサンパウロを破った事実はチームに大きな自信となるに違いない。かつて名古屋グランパスエイトを率いたこともあるネウシーニョ・バチスタ監督は「3点ぐらいとられていても不思議ではなかった。今日の功労者は言うまでもなく守備陣だ」と述べて、守護神フェリッピと得点者ベトンに敬意を払った。

 写真右上; 85分に値千金の決勝ゴールを決めたキャプテンのDFベトン ( コリンチャンス ) 。  写真左下; FWアロイージオ ( サンパウロ / 右 ) に仕事をさせなかったDFゼロン ( コリンチャンス / 左 ) も勝利に貢献した一人。


ブラジル全国選手権 2007 第30節 (07/10/2007)
サンパウロ 0-1 コリンチャンス
ホジェーリオ・セーニ GK フェリッピ
アレックス・シウバ
ブレーノ
ミランダ
DF ファービオ・フェヘイラ
ゼロン
ベトン
イラン
アンドレ・ジーアス
エルナーネス
ヒシャリソン
ソウザ
ジョルジ・ワグネール
MF モラーデウ
エベルトン
( ルリーニャ )
カルロン
( バンペッタ )
カルロス・アウベルト
グスターボ・ネーリ
ボルジェス
( ジエーゴ・タルデッリ )
アロイージオ
FW フィナッズィ
ゴール 85 ベトン
ヒシャリソン
アンドレ・ジーアス
イエロー
カード
ファービオ・フェヘイラ
モラーデウ
バンペッタ
グスターボ・ネーリ
ムリシ・ハマーリョ 監督 ネウシーニョ・バチスタ
主審; レオナルド・ガシーバ
スタジアム; モルンビー ( サンパウロ )
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