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Copa América 〜 コッパ・アメリカ 2007 〜

結局はホビーニョ頼み… ドゥンガ・セレソンに激しい批判の嵐。
グループB 第3節 ブラジル 1-0 エクアドル

 コッパ・アメリカはマラカイーボでグループリーグの2試合が行われた。ベネズエラはプエルト・ラ・クルスのエスターディオ・ジェネラル・アンソアーテキで行われた ブラジル×エクアドル は、FWホビーニョのPKで先制したブラジルが逃げ切って勝ち点3を積み上げ、準々決勝進出を決めた。しかしこの試合終了後、グループリーグ3試合を通じて冴えのないブラジル代表に対して、同国のサポーターからはブーイングがこだました。

 試合は、立ち上がりからエクアドルが果敢に攻め込み、3分にはMFワルテル・アジョービのフリーキックで最初のチャンスをつくった。ブラジルも6分にMFジウベルト・シウバのミドルシュートが見られたが、序盤はエクアドルが試合の流れをつくった。30分には高い位置でのインターセプトからFWクリスティアン・ベニーテスがGKドーニの右手を弾く強烈なミドルシュートを放てば、37分にはカウンターから相手の裏に飛び出したFWフェリックス・ボルハが、飛び出したGKドーニをドリブルで振り切って無人のゴールにシュート。ボールは惜しくもサイドネットを揺らすに留まったが、エクアドルは要所要所でしばしば良い形をつくっていた。対するブラジルは、相手陣内にボールを運んでもエクアドルの整ったゾーンディフェンスに苦しみ、流れるようなパスワークはほとんど見られず。前半は 0-0 で終わったが、主導権を握ったのはエクアドルであった。

 後半もエクアドル主導で試合が進むが、押されていたブラジルは主審の判定によって先制に成功した。53分、右サイドに流れたFWホビーニョがペダラーダ ( またぎフェイント ) でペナルティエリアに侵入。タテに切れ込もうとしたそのとき、DFジオバニー・エスピノーサに両手で体を塞がれて倒された。エスピノーサのファウルはたいして悪質なものではなく、ブラジル全国選手権やエクアドル1部リーグなどではまずファウルはとられない類のプレイであった。それゆえに、主審の判定に対しては両軍サポーター問わずどよめきの声がちらほら聞かれた。
 結局このPKをFWホビーニョが決めて先制したブラジルは、その後エクアドルの猛攻をしのいで勝ち点3を獲得。グループ2位を確保して決勝トーナメント進出を決めた。

 過去2戦でFWホビーニョ以外にゴールを決めた選手がおらず、「創造性に欠ける」「面白みがない」と揶揄されたブラジルの攻撃は、この日も華々しさに欠けたものだった。むしろ攻撃のクオリティではエクアドルに劣っていた。ホビーニョが決めた1点も、温情判定の賜物ととらえたメディアが多く、これでは流れの中からゴールを奪えない攻撃陣への批判はおさまらないだろう。

 一方エクアドルは敗れはしたが、ブラジルに決してひけをとらない内容だった。敗退が決まっていながら全力でブラジルと戦い、実力の90%はみせたのではないだろうか。ブラジルの調子が今ひとつだったことを差し引いても善戦したエクアドルが早々と敗退した原因は、逆転負けで勝ち点を逃した初戦に尽きるだろう。メキシコ、ブラジルを相手に勝ち点を計算できないのだから、勝ち点3はチリ戦で稼いでおきたかった。結果的に不完全燃焼で終わったエクアドル。来たる来年のW杯予選に向けて、守備力の強化が求められる。

 写真; 不調のセレソンに勝ち点をもたらしたFWホビーニョ ( ブラジル ) 。


コッパ・アメリカ 2007 グループA 第3節 (03/06/2007)
ブラジル 1-0 エクアドル
ドーニ GK マルセーロ・エリサーガ
ダニエウ・アウベス
( アレックス・シウバ )
アレックス
ファン
ジウベルト
( クレーベル )
DF ホルヘ・グアグア
オスカール・バキ
ジオバニー・エスピノーサ
ネイセル・レアスコ
ジウベルト・シウバ
ジョズエ
ミネイロ
ジュリオ・バチスタ
( ジエーゴ )
MF セグンド・カスティージョ
ワルテル・アジョービ
( フェリッペ・カイセード )
エディソン・メンデス
アントーニオ・バレンシア
バグネール・ラブ
ホビーニョ
FW クリスティアン・ベニーテス
フェリックス・ボルハ
( カルロス・テノーリオ )
ホビーニョ 54 ゴール
ダニエウ・アウベス
ジエーゴ
ジョズエ
イエロー
カード
オスカール・バキ
カルロス・テノーリオ
ドゥンガ 監督 ルイス・スアーレス
主審; セルヒオ・ペッソッタ ( アルゼンチン )
スタジアム; エスターディオ・ジェネラル・アンソアーテキ ( プエルト・ラ・クルス )
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