Copa América 〜 コッパ・アメリカ 2007 〜 ドゥンガを救った23歳。ホビーニョがハットトリック!
グループB 第2節 ブラジル 3-0 チリ
コッパ・アメリカはマトゥリンでグループリーグの2試合が行われた。ベネズエラはマトゥリンのエスターディオ・モニュメンタルで行われた ブラジル×チリ は、FWホビーニョのハットトリックでブラジルが大会初勝利をおさめた。 静かな立ち上がりで迎えた試合は、無理に攻撃を急がないブラジルに対してチリが何度か攻め入る場面も見られた。試合が動いたのは33分。MFエラーノが左サイドにスルーパスを送ると、DFジウベルトがクロス。合わせようとニアに飛びこんだMFアンデルソンが後ろから倒されてブラジルにPKが与えられた。これをFWホビーニョがきっちりと決めてブラジルが先制。一連の判定に納得のいかないチリ陣営はアコスタ監督が副審に抗議。ベンチから文句を言い放ったMFホルヘ・バルガスにはイエローカードが提示された。 1-0 で迎えた後半も、前半同様ゆっくりと試合が進んだ。なんとか追いつきたいチリは80分にスムーズなパスワークからMFイトゥーラが右サイドを突破。相手のチャージを受けながら粘って前進すると、中央にパスを出してMFバルディビアのシュートをアシストした。ゴールは得られなかったが、チリにとっては決定的な場面であった。 そして83分、ブラジルは前線でボールをトラップしたFWバグネール・ラブが相手との間合いを計りながら、後方から走ってきたFWホビーニョにスルーパス。ホビーニョは右足のインフロントで軽く浮かせるループシュートでこの日2点目のゴールを決めると、その2分後には味方のパスからワンタッチでまず一人をかわし、カバーに入ったMFホルヘ・バルガスをフェイントで振り切って一気にゴール前へ。ペナルティエリアの手前で左足を振り抜き、ニアにシュートを決めてハットトリックを達成した。ホビーニョの大活躍でブラジルが快勝した。 初戦でメキシコに歯が立たず、各方面から厳しいバッシングを受けたブラジルにとって、この試合は是が非でも結果を残さなければならない試合だった。ドゥンガは、メキシコ戦で精彩を欠いたMFジエーゴに代えてMFアンデルソンを起用したが、目立った変化は見られず。それでも 3-0 で勝てたのはFWホビーニョの活躍があったからこそだ。チームとしての完成度では依然としてメキシコやアルゼンチンに劣るブラジル。結果は残したが、まだ改善の余地はある。 一方チリは、中盤でのボールまわしは悪くなかったが、FWスアーソの1トップが機能していたとは言えなかった。パウメイラスで活躍中のMFホルヘ・バルディビアは前半から積極的にポルトガル語で相手を挑発。相手の感情を逆撫でしたが、主審から注意を受けるだけだった。敗れたことでグループリーグ突破が厳しくなった。次のメキシコ戦で、相手が手を抜いてくれれば望みも持てるが…。
写真右上; ハットトリックを達成。当然ながらこの試合のマン・オブ・ザ・マッチに輝いたFWホビーニョ ( ブラジル ) 。
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