Copa TOYOTA Libertadores 2007 〜コッパ・リベルタドーレス〜 聖地アステカで横綱相撲。クルブ・アメリカ、主導権を相手に譲らず快勝。
決勝トーナメント1回戦 1st.Leg クルブ・アメリカ 3-0 コロ・コロ
コッパ・リベルタドーレスは、5月2〜3日に決勝トーナメント1回戦の 1st.Leg が各地で行われた。メキシコは首都メキシコシティのエスターディオ・アステカで行われた クルブ・アメリカ×コロ・コロ は、FWサルバドール・カバーニャスのミドルシュートで先制したクルブ・アメリカが、その後も得点を重ねて 3-0 で快勝した。 試合は、立ち上がりの時間を支配したクルブ・アメリカが右から左から積極的にシュートを放ち、リズムをつくっていった。すると26分、中盤までひいてボールを受けたFWサルバドール・カバーニャスがドリブルで前進すると約30mの距離から強引にミドルシュート。これがGKセーハスの頭上をすり抜けてゴールネットに突き刺さってクルブ・アメリカが先制に成功した。この先制点で勢いに乗ったクルブ・アメリカはその4分後、MFアルビン・メンドーサの左サイドからのクロスにFWサンティアーゴ・フェルナンデスが頭で合わせて2点目をゲット。前半を 2-0 で折り返した。 後半も前半の流れを保って攻めたクルブ・アメリカは、54分に右からのコーナーキックをDFリカルド・ロハスが頭で合わせてゴールに突き刺して3点目をゲット。この時点で 3-0 と大きくリードした。 その後はゴールを決めるしかないコロ・コロが巻き返し、右サイドを起点に少しずつ攻撃の形をつくっていく。64分にMFアルトゥーロ・ビダルがシュートを放つと、68分にはDFゴンサーロ・フィエーロ、69分にはMFアルトゥーロ・サヌエーサと立て続けにシュートを放ち、積極的な姿勢はみせた。しかしクルブ・アメリカの守備は堅く、コロ・コロはアウェイゴールを1点も奪えないままタイムアップ。クルブ・アメリカがホームで大きな勝利をおさめた。 昨年はCONCACAF ( 北中米 ) のカップ戦を制してクラブW杯に出場したクルブ・アメリカは、今年はリベルタドーレスに参戦。グループリーグでは一時苦戦を強いられたが、そこをクリアしてこの決勝トーナメントに駒を進めた。好調のコロ・コロとの戦いは拮抗した好ゲームになると予想されたが、フタを開ければクルブ・アメリカのワンサイドゲームといってもいい偏った内容であった。前半だけで17本ものシュートを放ち、相手を威嚇しながら試合を進めたクルブ・アメリカ。その戦いぶりは「横綱相撲」と表現しても過言ではないものだった。 一方コロ・コロは、序盤相手に主導権を渡すと、ずるずると自陣に交代して守備に追われてしまった。相手の厚い攻撃を警戒してか、前半の攻撃ではFWウンベルト・スアーソが孤軍奮闘するシーンがやたらと目立っていた。後半に入ってようやくエンジンがかかり始めたものの、3点目をとられてからでは仕掛けも反撃も遅すぎる。これでコロ・コロは次節、最低 4-0 で勝つか、3-0 でPK戦に持ち込むしか勝ち残る道がなくなった。昨年のスダメリカーナ準優勝チームは、次週で姿を消すのか。
写真右上; 30分に綺麗なヘディングシュートで追加点をもたらしたFWサンティアーゴ・フェルナンデス ( クルブ・アメリカ ) は満面の笑みを浮かべる。
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