Copa TOYOTA Libertadores 2007 〜コッパ・リベルタドーレス〜 ヘナット意地の2発で食い下がるも及ばず。デフェンソールがベスト8に。
決勝トーナメント1回戦 2nd.Leg フラメンゴ 2-0 デフェンソール・スポルティン
コッパ・リベルタドーレスは、5月8〜10日に決勝トーナメント1回戦の 2nd.Leg が各地で行われた。ブラジルはリオ・デ・ジャネイロのマラカナンで行われた フラメンゴ×デフェンソール・スポルティン は、MFヘナットの2ゴールでフラメンゴが勝利をおさめた。だが、2試合合計 3-2 でベスト8入りを決めたのはデフェンソール・スポルティン。フラメンゴにとって悔しい敗退となった。 試合は、12分にMFパウロ・ペッソラーノのシュートでデフェンソールがファーストシュートを放ったが、フラメンゴはMFヘナット・アウグストが13分、24分、33分にペナルティエリア内でシュート。フラメンゴは時間の経過とともに着実に攻撃の形をつくっていった。そして迎えた36分、ゴール正面で直接フリーキックのチャンスを得たフラメンゴは、MFヘナットが助走をつけて左足のインフロントでボールをジャストミート。ヘナットのシュートは鋭く伸びてゴール左隅に突き刺さり、フラメンゴが先制点をゲットした。マラカナンに詰めかけたサポーターの興奮と歓声は尋常ではなかった。 先制点をもたらしたMFヘナットは後半にもその強烈な左足でゴールをもたらす。47分、右のショートコーナーから足元でボールを受けたMFヘナットがボールを左足に持ち帰ると、相手が寄せる前に強引に左足を振り抜き、ファーサイドネットにシュートを突き刺した。ヘナットの鮮やかなゴール2発でフラメンゴは2試合合計でも1点差に迫り、マラカナンのボルテージはこの日最高潮に達した。だが、フラメンゴは果敢にシュートを放つも、次の1点がどうしても奪えない。デフェンソールは攻守のバランスを保って試合を進めていった。そしてタイムアップ。前節を 3-0 で制していたデフェンソールが、敵地でベスト8進出を決めた。 フラメンゴは、本気で4点差以上で勝つことを狙ってはいたが、つくった決定機は9つと限られていた。そのうち約半数はセットプレイ。流れの中からチャンスをつくろうにも相手の守備が固く、思い通りに攻め込めない場面の方が多かった。この日の戦い方には文句のつけようもないが、前節の大敗が結果的に尾を引いたフラメンゴ。一部では優勝もありうると騒がれたが、皮肉にもベスト8にも食い込めずに敗退が決まった。しかし、近年低迷してきたフラメンゴを復活させたネイ・フランコの功績は決して小さくはない。敗退はやむをえないが、これで腐らず国内で安定した結果を残すことで古豪復活を印象づけたいところである。 一方デフェンソール・スポルティンが負けてベスト8進出を果たした主因は、前節の快勝に尽きる。彼らはグループリーグでサントスに2敗を喫したが、ブラジル勢への苦手意識はなかったようだ。この 日は余裕をもっての戦い。マラカナンの空気に圧倒されたが失点を2点に留めて、ベスト8入りを果たした。今季あえてダークホースと称するチームがあるとするなら、このクラブか。
写真右上; 失点を2点に留めてベスト8の切符を手にし、マラカナンで飛び跳ねて喜ぶデフェンソール・スポルティンの選手たち。
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