Copa TOYOTA Libertadores 2007 〜コッパ・リベルタドーレス〜 フラメンゴ万事休す? 2人のアルバーロがデフェンソールを勝利に導く。
決勝トーナメント1回戦 1st.Leg デフェンソール・スポルティン 3-0 フラメンゴ
コッパ・リベルタドーレスは、5月2〜3日に決勝トーナメント1回戦の 1st.Leg が各地で行われた。ウルグアイは首都モンテビデオのエスターディオ・センテナーリオで行われた デフェンソール・スポルティン×フラメンゴ は、MFアルバーロ・ナバーロの2ゴールなどでデフェンソール・スポルティンが快勝。準々決勝進出に近づく大きな勝利をおさめた。 試合は、ホームのデフェンソール・スポルティンが立ち上がりから攻め込むと、5分に先制する。ペナルティエリアの手前でボールを受けたFWパウロ・ペッソラーノが狭いところを強引にドリブルで突破。そのとき、DFレオナルド・モウラがペッソラーノを両脚で挟み込んでしまい、ペッソラーノはペナルティエリアで倒れて主審はPKをジャッジした。これをMFアルバーロ・ナバーロが落ち着いてゴール右に沈めて、デフェンソールが幸先良くリードを奪ったのであった。 その後デフェンソールは主導権を握り、テンポよく攻撃を組み立てていく。後手を踏んだフラメンゴは反撃の機会もなく、守備に追われるばかりだった。 1-0 で迎えた後半、その立ち上がりを再びデフェンソールが突いた。48分、MFマキシミリアーノ・ペレイラのミドルシュートが、目の前にいたチリ人主審カルロス・チャンディアのお尻に当たって右側のスペースに転がる。そのセカンドボールに反応したMFアルバーロ・ゴンサーレスが思いきり右足を振り抜くと、ボールはぐぐっと伸びてゴールネットの左隅に突き刺さった。GKブルーノが必死に伸ばした右手の上をすり抜けるファインゴールで、デフェンソールはリードを2点と広げることに成功した。 せめてアウェイゴールを1つだけでも取っておきたいフラメンゴは51分にショートコーナーからMFヘナットが左足で強烈なミドルシュートを放つ。GKマルティン・シルバに弾き返されたセカンドボールをMFレオ・リーマが右足でボレーシュートを打ったが、ボールは枠を大きく外したためゴールならず。フラメンゴのチャンスらしいチャンスはこの場面ぐらいだった。 一方余裕をもって試合を進めたデフェンソールは75分に味方のフリーキックをGKブルーノが弾いたところに、詰めていたMFアルバーロ・ナバーロがダイビングヘッドでゴールに押し込んで3点目をゲット。まるでテレビゲームのキャラクターのような綺麗なダイビングヘッドだった。フラメンゴに反撃のチャンスはなく、デフェンソール・スポルティンが90分を無失点で切り抜けた。 デフェンソール・スポルティンが快勝した背景には、フラメンゴを前にして決して焦らなかったことが挙げられる。相手がボールを持てば複数でプレッシャーをかけて攻撃の芽を摘む堅実な守備を披露。マイボールにしてから攻撃にシフトする時間も短く、リズムの良いサッカーができていた。MFアルバーロ・ナバーロにMFアルバーロ・ゴンサーレス。2人のアルバーロのゴール3つで有利な状況をつくったデフェンソール。次はリオ・デ・ジャネイロのマラカナンに乗り込むが、この日のように戦えば準々決勝進出は堅そうだ。 一方フラメンゴは、FWソウザ一人にトップを任せたのが裏目に出た。早々と失点すると前線と中盤は間延びして、結果ソウザは前線で孤立してしまった。流れの中からチャンスをつくれなかったフラメンゴは、セットプレイにしか活路を見いだせなかったが、セットプレイでもゴールを予感させる攻撃は数えるほどしか見られなかった。スコア、内容ともにふがいない結果に終わったフラメンゴ。次節、マラカナンで3点差をひっくり返すことができるのか。
写真右上; 立ち上がりの5分に先制のPKを決めたMFアルバーロ・ナバーロ ( デフェンソール ) にチームメイトが集まって祝福。
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