Campeonato Carioca 2007 〜リオ・デ・ジャネイロ州選手権〜 守護神ジュリオ・セーザルの退場で命運逆転。初戦は甲乙つかずエンパテ。
前後期統一王者決定戦 1st.Leg
ボタフォゴ 2-2 フラメンゴ リオ・デ・ジャネイロ州選手権は4月29日に前後期統一王者決定戦の 1st.Leg が行われた。リオ・デ・ジャネイロのマラカナンで行われた「クラシコ」 ボタフォゴ×フラメンゴ は、後半フラメンゴが2点を返して 2-2 のエンパテ。優勝の行方は次節に持ち越しとなった。 試合は、立ち上がりこそボタフォゴが攻め込んだが、フラメンゴの方が多くの決定機をつくり、MFヘナットを起点に相手ゴールに迫った。フラメンゴが先制する予感は幾度となく訪れたが、ボタフォゴはGKジュリオ・セーザルの好セーブでピンチを乗り切った。先制したのはボタフォゴ。31分、MFゼ・ホベルトが左サイドをドリブルでタテに突破するとゴール前にグラウンダーのクロスを供給。これをFWドドー ( 元大分トリニータ ) がスライディングで無人のゴールに押し込んで均衡を破った。 先制して楽になったボタフォゴは40分、中盤でボールを受けたMFルッシオ・フラービオがドリブルで強引に中央突破。止めに入った相手3人を軽々と振り切ってGKブルーノと1対1の状況を作り出すと、ゴール左隅にシュートを決めてチームに追加点をもたらした。チームを支える主力の活躍で、ボタフォゴが2点のリードを以て前半を折り返した。 しかしこのまま負けるわけにはいかないフラメンゴの追い上げが後半始まる。人数をかけて相手陣内で攻撃を組み立てると、62分に試合を動かした。1本のスルーパスに反応したMFヘナットが前線の裏に抜け出してペナルティエリアに侵入。飛び出したGKジュリオ・セーザルは両腕でMFヘナットを倒してしまい、レッドカードで一発退場処分となった。ここでクッカ監督は急遽GKマシュ ( 昨年までの正守護神 ) をピッチに送り込むが、MFヘナットはPKを豪快にゴール左隅に決めて1点を返した。 それでもボタフォゴはDFジュニーニョの強烈なフリーキックで相手ゴールを脅かしたが、次の1点はフラメンゴにもたらされた。77分、左サイドをえぐったMFレオ・リーマのクロスをGKマシュがファンブルしたボールをFWソウザがゴールに押し込み、フラメンゴは11分間で2点のビハインドを帳消しにした。試合はそのまま 2-2 で引き分けた。 ボタフォゴは、主導権を握れてはいなかったが前半に2点を先取したことで一時優位に立った。全体のバランスも悪くはなく、前半のリズムを後半も持続できていればおそらく勝てたはずの試合だった。ところがGKジュリオ・セーザルに一発退場の不運があり、さらにクッカ監督は代役のGKマシュを投入する際にあろうことか好調のMFルッシオ・フラービオをベンチに下げる不可解な采配をとった。勝てた試合が引き分けに終わった要因は多々あるが、いずれにせよ追いつかれて引き分けに甘んじた内容は褒められたものではない。 一方フラメンゴにとっては価値ある引き分け。水曜日にはリベルタドーレスの決勝トーナメントを挟む強行日程ではあるが、主力を温存することなくフルメンバーで臨んだのだから、負けるわけにはいかなかった。 4-5-1 の布陣もしっかり機能し、チームの核であるMFヘナットとFWソウザがゴールを決めて引き分けに持ち込んだのが何より大きい。後期リオ杯では成績が振るわず、サポーターもフラストレーションを蓄積するばかりだったが、ここでボタフォゴを下せば後期の不振も綺麗さっぱり流せるだろう。
写真左上; 31分に先制ゴールを決めたFWドドー ( ボタフォゴ ) 。
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