Primera Liga Argentina 2006/2007 Clausura 〜アルゼンチン1部リーグ〜 マラドーナにまつわる両軍の直接対決の結果は… ボカにとって痛恨のエンパテ。
後期 第13節 アルヘンティノス・ジュニオールス 3-3 ボカ・ジュニオールス
アルゼンチン1部リーグは、5月4〜6日に後期リーグの第13節が行われた。ブエノスアイレスのエスターディオ・ディエゴ・アルマンド・マラドーナで行われた アルヘンティノス・ジュニオールス×ボカ・ジュニオールス は、互いに点を取り合い、3-3 で引き分けた。 試合は、激しい点の取り合いとなった。序盤はMFリケルメのミドルシュートやフリーキックなどでボカが決定機をつくったが、アルヘンティノスは、20分にMFサルミエントのアーリークロスをMFゴンサーロ・チョイ・ゴンサーレスが頭で合わせてゴールに押し込み先制。そして26分にはFWレオネル・ヌーニェスが右からのクロスに頭で合わせて追加点をもたらした。しかし負けるわけにはいかないボカは意地をみせる。32分、慎重につないだパスをMFネリ・カルドーソがミドルレンジから強引にシュートを放つと、これがGKポンティローリの右手をかすめてゴールネットに突き刺さり反撃ののろしを上げた。2-1 とアルヘンティノスのリードで前半を折り返した。 すると後半はボカが流れをつくり、59分にMFネリ・カルドーソのアーリークロスが相手選手の頭に当たって軌道が変わると、そのボールに反応したFWパレルモが右足でボレーシュートを決めて同点に追いつく。さらにボカは66分にはDFウーゴ・イバーラがミドルレンジからシュート。苦手の左足から放たれたボールは空中で伸びてゴールに決まり、ボカが逆転に成功した。試合の流れは明らかにボカに傾き、このままボカが逃げ切るかに思われた。ところがボカはセットプレイから失点を喫してしまう。74分、中盤の浅い位置から蹴られたMFマティアス・コルドーバのフリーキックにMFゴンサーロ・チョイ・ゴンサーレスが頭で合わせると、これが見事にゴールマウスに吸い込まれてアルヘンティノスが同点に追いついた。その後両軍ともにゴールを奪えず、試合は 3-3 の引き分けで終了した。 かのディエゴ・マラドーナがプロデビューを果たしたクラブチームとして有名なアルヘンティノスは、2004年に自分たちのホームスタジアムに彼の名前を刻んだ。そのエスターディオ・ディエゴ・アルマンド・マラドーナで、彼らはマラドーナの愛すべきクラブを相手に勝ち点1を強奪してみせた。中盤での登録ではあったが、前線に張って仕事をしたゴンサーロ・チョイ・ゴンサーレスの2ゴールを含む攻撃を見る限り、彼らは決してボカを相手にひるまなかった。スタジアム名のおかげかは全く以て不明だが、いずれにせよアルヘンティノスにとって価値のある引き分けであったことに変わりはない。 一方ボカ・ジュニオールスは、決してスタジアムの名前に恐れおののいたわけではなく、攻守ともにバランスのとれた戦いはできていた。しかし、アーリークロスに対する最終ラインの対応は非常にお粗末。マークの連携もままならず、失点に直結する守りを2度もさらけ出してしまった。一時は勝ち越すも、終盤追いつかれると冷静さを失ってしまい、勝ち越すチャンスもほとんどなかった。首位サン・ロレンソが負けた節だからこそ、勝って勝ち点差を縮めておきたかったボカ。この引き分けがもたらす影響は、決して小さくはないと地元では報じられている。
写真右上; 66分、DFウーゴ・イバーラ ( ボカ・ジュニオールス / 手前 ) は利き足でない左足で鮮やかなミドルシュートを決める。
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