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Campeonato Carioca 2007 〜リオ・デ・ジャネイロ州選手権〜

マラドーナごっこ失敗。ホマーリオ、悪質ハンドで Cartão Amarelo...
後期リオ杯 第5節
ボタフォゴ 2-0 バスコ・ダ・ガマ

 リオ・デ・ジャネイロ州選手権は3月31日〜4月1日に後期リオ杯の第5節が行われた。リオ・デ・ジャネイロのマラカナンで行われた「クラシコ」 ボタフォゴ×バスコ・ダ・ガマ は、MFルッシオ・フラービオのゴールなどでボタフォゴが勝利をおさめた。1,000ゴールの偉業達成に注目が集まったこの試合で、FWホマーリオは大胆にも左手でゴールを決めようとしてイエローカードをくらった。

 マラカナンに「神」はいなかった。試合は、ボタフォゴが立ち上がりを支配し、テンポの良い攻撃で相手陣内に攻め込んでいった。9分にはMFルッシオ・フラービオのクロスにDFルシアーノ・アウメイダが合わせたが、シュートはゴールのわずか左へと逸れてしまう。それでも積極的に攻め続けたボタフォゴは14分に先制。MFゼ・ホベルトからのボールをもらったMFルッシオ・フラービオが左足を振り抜くと。これがゴールの左ポストに当たってゴールに吸い込まれた。
 先制して勢いに乗ったボタフォゴは主導権を掌握。後手に回ったバスコのヘナット・ガウーショ監督は、MFイベスを諦めてMFヘナットを投入。状況の打開に尽力したが、バスコにリズムは生まれず。逆にボタフォゴは32分にもFWドドー ( 元大分トリニータ ) のボレーシュートであわや2点目という場面をつくり、会場を湧かせた。

 そして迎えた37分に問題のシーンが生まれる。味方のクロスに頭で合わせようとしたFWホマーリオが、なんと大胆にもわざと左手を伸ばしてボールにタッチ。ディエゴ・マラドーナ ( 元アルゼンチン代表 ) の真似事のようなこの行為は当然ながら咎められ、主審のワグネール・ドス・サントス・ローザ氏は悪質なハンドを犯したホマーリオにイエローカードを突きつけた。ホマーリオは決して"神"でなく、彼の左手は"神の手"でなかった。
 前半の終了後、ホマーリオは向けられたマイクに「チームとして動きが良くない。後半は切り替えてやらないと…」と言い残して控え室へと消えていった。自身のハンドについては何も語らなかった。

 しかし後半もバスコに変化は見られず、ボタフォゴの主導で試合が進んでいく。49分にFWジョルジ・エンリーキがシュートを放つと、62分には右コーナーキックから最後はDFアレックスがシュートを放ち、果敢に2点目を狙いにいった。一方バスコは、54分にFWホマーリオがフリーでシュートを放つもボールはゴールネットの外側を揺らし、また61分にはMFアベージのパスをFWホマーリオがシュートに持ち込んだが、ボールはクロスバーの上を越えてゴールならず。
 ホマーリオの一挙手一投足に歓声と溜息が入り交じる中、次にゴールを決めたのはボタフォゴだった。後半ロスタイムの94分、ゴール前に攻め上がったMFゼ・ホベルトがGKカッシオを引きつけてボールを散らすと、MFトゥーリオのラストパスに合わせたFWジョルジ・エンリーキが鋭いシュートをゴールネットに突き刺した。タイムアップの笛が鳴り、ボタフォゴの勝利を以てホマーリオの1,000ゴール達成はお預けとなった。

 ホマーリオの偉業達成を阻んだのは、同選手がリオ・デ・ジャネイロ州のビッグクラブで唯一所属したことのないボタフォゴであった。ボタフォゴは、立ち上がりから積極的な試合運びでリズムをつくり、相手を圧倒。得意のパスワークで何度も決定機を演出した。また、元大分トリニータのFWドドーはゴールこそなかったが、前線で起点となる質の高い動きを披露。ベテラン健在をアピールしていた。

 一方バスコ・ダ・ガマは、大記録を目前にしてホマーリオ以外の選手が空回り。とくに中盤は連携が悪く、ボールを支配できないまま時間をつぶしてしまった。それでもチームは前線に上がれば、ホマーリオの居場所を探しては執拗なまでにパスを供給。1,000ゴールの記録を意識しすぎた結果、主導権を握れなかった。ホマーリオは記録を達成できなかったが、次の試合にも大きな注目が集まることは必至。クラブには見えない経済効果が生じているとか、どうとか。

 写真右上; 大勢の報道陣が取り囲む中、颯爽とマラカナンに登場したFWホマーリオ ( バスコ・ダ・ガマ ) 。
 写真左; 37分、左手をボールに無理やり当てにいったFWホマーリオ ( バスコ・ダ・ガマ ) 。本人曰く「マラドーナのマネをしたわけじゃない」とのこと。
 写真右下; 故意にハンドを犯したFWホマーリオ ( バスコ・ダ・ガマ / 中央 ) に、主審はためらうことなくイエローカードを提示した。

リオ・デ・ジャネイロ州選手権 2007 後期リオ杯 第5節 (01/04/2007)
ボタフォゴ 2-0 バスコ・ダ・ガマ
ジュリオ・セーザル GK カッシオ
ジョイウソン
アレックス
ジュニーニョ
ルシアーノ・アウメイダ
DF ワグネール・ジーニス
ファービオ・ブラージ
ドゥダル
サンドロ
( チアーゴ・マシエウ )
トゥーリオ
レアンドロ・ゲヘイロ
ルッシオ・フラービオ
( ジュッカ )
ゼ・ホベルト
MF ホベルト・ロペス
イベス
( ヘナット )
アベージ
モライス
( マルセリーニョ )
ジョルジ・エンリーキ
ドドー
FW レアンドロ・アマラウ
ホマーリオ
ルッシオ・フラービオ 14
ジョルジ・エンリーキ 95
ゴール
ドドー
トゥーリオ
ジョイウソン
ゼ・ホベルト
ジョルジ・エンリーキ
イエロー
カード
ファービオ・ブラージ
ドゥダル
アベージ
ホマーリオ
イベス
レッド
カード
ドゥダル
クッカ 監督 ヘナット・ガウーショ
主審; ワグネール・ドス・サントス・ローザ
スタジアム; マラカナン ( リオ・デ・ジャネイロ )
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