Copa TOYOTA Libertadores 2007 〜コッパ・リベルタドーレス〜 多彩な攻撃で相手を圧倒したボカ、イバーラのファインゴールで勝利。
グループ7 第2節 ボカ・ジュニオールス 1-0 シエンシアーノ・デ・クスコ
コッパ・リベルタドーレスは、2月27〜3月1日に各地でグループリーグの試合が行われた。アルゼンチンは首都ブエノスアイレスのエスターディオ・ヌエーボ・ガソメトロで行われたグループ7の ボカ・ジュニオールス×シエンシアーノ・デ・クスコ は、DFウーゴ・イバーラの値千金のゴールでボカが勝ち点3を獲得した。 試合は、序盤からボカが主導権を掌握。MFリケルメ、MFネリ・カルドーソらを中心に多彩な攻めで何度も相手ゴールに迫った。前半12本ものシュートを放ったボカの攻撃で最も惜しかったのは39分。右に流れたMFリケルメの折り返しをFWパレルモがシュート。相手に当たったルーズボールにFWブルーノ・マリオーニが詰めて枠内に飛ばした。このシュートはGKフローレスが必死に手を伸ばしてライン上でボールを掻き出したが、ボカは直後の40分にもMFオルテマンのヘディングシュートがゴールポストを直撃するなど、ゴールを予感させるぶ厚い攻めを惜しげもなく披露した。 後半もボカの勢いは留まることを知らず、67分には右からのクロスにFWパレルモが頭で合わせた。オフサイドでゴールは認められなかったが、ボカは絶えず相手にプレッシャーをかけていった。 そして迎えた80分、ついに均衡が破れた。右のショートコーナーからボールをもらったDFウーゴ・イバーラがペナルティエリアの外側からミドルシュート。ボールは無回転で鋭く伸びると、必死に手を伸ばしたGKフローレスの指先を弾き飛ばしてファーサイドネットに突き刺さった。弾道、コースともに言うことなしの鮮やかなファインゴールで先制したボカが、この1点を守りきって勝利をおさめた。 ボカは、スコア以上に内容で相手に完勝。序盤から終了間際まで終始ボールを支配し、流動的でワイド、鋭利かつ華麗な攻撃で、ボケンセを何度も興奮させていた。開幕直前に加入したMFリケルメ ( 元アルゼンチン代表 ) はすでに"大将"の風格すら漂っており、すっかりチームに溶け込んでいる。この試合を見る限り、攻撃力は大会随一と表現しても過言ではない。そんな試合を見せてくれたボカの未来には多分に期待できそうだ。 一方シエンシアーノは、相手のぶ厚い攻めに押しやられ、守備一辺倒のゲームを余儀なくされた。その結果、彼らの攻撃は回数も制限され、シュートは前後半ともに3本ずつ。試合の流れを変えることもできなかった。スコアは 0-1 も、内容はそれ以上の惨敗だったシエンシアーノ。ペルー国内では強豪でもリベルタドーレスでは近年結果がついてこない。このクラブが、"井の中の蛙"から脱皮するときは訪れるのだろうか。 写真; 80分に値千金の先制ゴールを決めたDFウーゴ・イバーラ ( ボカ・ジュニオールス ) は歓喜の疾走。
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