Copa TOYOTA Libertadores 2007 〜コッパ・リベルタドーレス〜 北中米王者まさかの惨敗。クエーバスは膝の故障で無念のリタイア…
グループ1 第2節 クルブ・アメリカ 1-4 リベルター
コッパ・リベルタドーレスは、2月27〜3月1日に各地でグループリーグの試合が行われた。メキシコは首都メキシコシティのエスターディオ・アステカで行われたグループ1の クルブ・アメリカ×リベルター は、DFペドロ・ベニーテスの2ゴールなどでリベルターが快勝。昨年末クラブW杯に出場したクルブ・アメリカはホームで惨敗を喫した。 試合は、開始3分にDFセルヒオ・アキーノのミドルシュートでリベルターが先制すると、勢いに乗って猛攻を開始。焦るクルブ・アメリカを尻目に21分にはDFペドロ・ベニーテスがコーナーキックに頭で合わせて 2-0 とリベルターが試合の主導権を握った。いやがおうにも攻めざるをえなくなったクルブ・アメリカは、30分にDFセルバンテスを下げてFWネルソン・クエーバス ( パラグアイ代表 ) を投入。攻撃の人員を増やして反撃の機会をうかがうと、42分にそのクエーバスがミドルシュートを決めて監督の期待に応えた。一旦クルブ・アメリカが持ち直したかに思われたが、そんな彼らのやる気を削ぎ落とすかのようにリベルターは前半ロスタイムにFWエルナン・ロドリーゴ・ロペスのゴールで突き放し、前半は 3-1 とリベルターのリードで終了した。 後半、追いすがるクルブ・アメリカにアクシデントが発生。55分、この日1ゴールのFWネルソン・クエーバスがドリブル中に膝を痛めてピッチにうずくまり、プレイの続行が不可能に。クルブ・アメリカは貴重な3枚のカード ( ベンチ要員 ) をすべて切ってしまうこととなった。後手を踏んだクルブ・アメリカとは対照的に後半も良い形をつくっていったリベルターは79分にDFペドロ・ベニーテスのゴールでダメ押し。クルブ・アメリカのサポーターがピッチに物を投げ込むなど暴れ始めたため、主審は手元の時計が89分をまわったあたりで試合を終わらせた。リベルターが敵地アステカで大きな勝ち点3を獲得した。 クルブ・アメリカは開幕連勝といきたいところだったが、リベルターの攻撃を食い止めきれず4失点の大敗を喫し、サポーターの期待にも応えられなかった。このような結末を招いたのは、立ち上がりの大事な時間帯にいきなり失点したことである。これでゲームプランが狂ってしまったのである。さらに追い打ちをかけるように途中出場で1ゴールのFWクエーバスが故障でリタイアした点も大きなマイナスとなり、攻め手を欠いたクルブ・アメリカ。サポーターが不満を行動で示したのも致し方あるまい。 一方リベルターは、開幕連勝でグループ1の首位に浮上。勢いがある。昨年のリベルタドーレスでベスト4までのぼりつめたのを契機に、チーム全体が国際大会に対する自信をつけたようだ。パラグアイのクラブだけに守備の堅さに目がいくところだが、注目すべきはMFボネ、ギニャスー、ロドリーゴ・ロペスら攻撃力の高さである。昨年と同様の成績 ( ベスト4 ) を今年も残せば、彼らの自信も確信に変わるだろう。とりあえずはグループリーグの1位通過が目標だ。 写真右上; 途中出場でゴールも決めたFWネルソン・クエーバス ( クルブ・アメリカ / パラグアイ代表 ) は、55分に膝を痛めてリタイア。試合後はチームの大敗を残念がった。
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