Campeonato Paulista 2007 〜サンパウロ州選手権〜 同州最強を誇示。サントス、聖地でコリンチャンスを撃破!
第16節 サントス 2-1 コリンチャンス
サンパウロ州選手権は3月28〜29日に第16節が行われた。サンパウロのエスタジオ・で行われた「クラシコ」 サントス×コリンチャンス は、地力の差でサントスが勝利をおさめて首位を堅守した。 試合は、序盤をサントスが支配。3分にDFカルリーニョスのシュート性のクロスがファーサイドに流れたところにFWマルコス・アウレーリオが詰める。シュートはGKジェアンが身体を張って止めたが、サントスは5分にもコーナーキックからチャンスをつくった。そして10分、カウンターからFWホドリーゴ・チウイがドリブルで上がると前線の裏にスルーパス。それに反応したMFゼ・ホベルトがゴール左隅にシュートを決めてサントスが先制した。 追いつかれたコリンチャンスは16分にサイド攻撃でチャンスをつくるも、オフサイドの判定に泣いた。しかしコリンチャンスの積極的な攻撃は21分に結実する。右サイドをあがったMFウィリアンがグラウンダーのクロスをゴール前にあげると、GKファービオ・コスタがキャッチする直前に無理をしたDFアダイウトンのクリアが自陣ゴールに決まり、コリンチャンスはオウンゴールで同点に追いついた。 同点としたコリンチャンスは26分にもフリーキックでチャンスを演出するなど、良いリズムを刻み始めたが、40分にFWアモローゾ ( 元ヴェルディ川崎 ) がスパイクの裏でMFアモローゾの左足を削って一発レッド。10番を失ったコリンチャンスは形勢不利に陥ってしまった。 後半はサントスの主導でゲームが進み、MFペドリーニョの積極的な攻撃参加などで何度も相手ゴールに迫った。66分にはMFペドリーニョのクロスにフリーのFWジョナスが頭で合わせたが、下に叩きすぎたヘディングの軌道はワンバウンドでクロスバーを超えてしまう不運に見舞われた。コリンチャンスは人数をかけて必死に守っていたが、センターサークルで悪質なスライディングを犯したDFグスターボが73分に2枚目のイエローカードで退場し、コリンチャンスは9人での試合を強いられてしまう。 こうなれば言わずもがな数的優位のサントスがボールを支配。多くのチャンスをつくり、とりわけMFペドリーニョとFWジョナスは積極的にシュートを打っていった。そして迎えた80分、味方のパスを足元で受けたFWマルコス・アウレーリオがトラップでDFマリーニョを振り切るとドリブルで右サイドを前進。マイナス気味のクロスをあげると、これをFWジョナスが右足でゴールに沈めて勝ち越しに成功した。このゴールで勝ち越したサントスがクラシコを制した。 2位サンパウロに勝ち点差4と余裕のあるサントスには、戦い方にも余裕があった。コリンチャンスとのクラシコにも臆することはなく、攻撃の意識を高く保ってボールを支配することにも成功。相手のレッドカードに助けられた面もあったが、堅実な戦い方で勝ち点3を手にした。 今季は上位4チームによる決勝トーナメントで優勝が決まるサンパウロ州選手権。仮にリーグで1位になったからと言って優勝するわけではないが、負けず嫌いなルシェンブルゴ監督の性格もあってか、サントスには手抜きが見られなかった。この勝利で決勝トーナメント進出を確定したサントス。リベルタドーレスでもグループリーグ突破を早々と決めるなど、チーム状態はすこぶる良好である。 一方コリンチャンスは、善戦したが2枚のレッドカードもあり、思うような試合ができず敗れた。エメルソン・レオン監督は試合後「我々に不利な判定が多かった」と嘆いたが、それ以前にチーム力に大きな開きがあったことも事実。テベスやマスチェラーノ ( アルゼンチン代表 ) がいた昨年とは違う顔ぶれであるが、それを言い訳にしていては上位進出は望めない。
写真右上; MFゼ・ホベルトの先制ゴールを祝うサントスの選手たち。
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