Primera Liga Argentina 2006/2007 Clausura 〜アルゼンチン1部リーグ〜 永遠の宿敵を蹴散らしたJの初代得点王。サン・ロレンソ、敵地で完勝!
後期 第4節 ボカ・ジュニオールス 0-3 サン・ロレンソ
アルゼンチン1部リーグは、3月3〜4日に後期リーグの第4節が行われた。ブエノスアイレスのラ・ボンボネーラで行われた ボカ・ジュニオールス×サン・ロレンソ は、Jリーグ初代得点王のラモン・ディアス ( 元アルゼンチン代表 / 元横浜マリノスFW ) 監督率いるサン・ロレンソが、3ゴールで強敵ボカに土をつけた。 試合は慎重な立ち上がりで始まり、序盤は中盤でのボールの奪い合いが繰り返された。そんな中でボカはMFリケルメやFWパレルモの積極的なシュートで相手ゴールに迫るが、均衡を破ったのはサン・ロレンソ。21分、MFディエゴ・リベーロがドリブルで右サイドを強引に崩すとクロスを供給。これにFWラベッシが頭で合わせてサン・ロレンソが先制に成功した。 1-0 で迎えた後半は49分にDFクレメンテ・ロドリゲスが一発退場に処せられると、一転してサン・ロレンソが主導権を掌握。67分にロングフィードに反応したFWガストン・フェルナンデス ( 元リーベル ) が一気にペナルティエリアまで駆け上がると、落ち着いてゴール左隅に沈めて2点目。トドメは71分。MFリベーロが相手陣内でマイボールにすると、右サイドを深くえぐってボールを折り返し、FWシルベーラが右足できっちり決めてチームに3点目をもたらした。ボカにはいつもの勢いがなく、勝ち点3はサン・ロレンソにもたらされた。 聖地ラ・ボンボネーラでまさかの大敗を喫したボカの敗因は何か。ひとつにFWロドリーゴ・パラシオの不在による得点力の低下が挙げられるだろうが、49分のクレメンテ・ロドリゲスの退場によって数的不利に追い込まれたのが最大の誤算であったに違いない。加えてMFネリ・カルドーソら調子のいい選手をリベルタドーレスのために温存したことも影響がなかったとは言えず、一部の評論家からはルッソ監督は相手を多少甘くみていたのではないかとの声もあがっている。 一方サン・ロレンソは、完全アウェイのラ・ボンボネーラで実力を惜しみなく発揮。相手に得点を与えず完封勝利をおさめた。彼らを率いるラモン・ディアス氏は現役時代には述べ10年以上リーベル・プレートに在籍し、監督としても二度リーベルを率いた経歴をもっている。ディアスにとってボカはいまだに「永遠のライバル」なのである。同監督は試合後「勝つつもりで試合に臨んだ。何も言うことはない、最高の結果だ」と勝利を手放しで喜んだ。マラドーナに劣らない高い人気を誇るJリーグの初代得点王「ラモン・ディアス」が指揮するこのクラブは、この勝利で勢いにのっていけるかもしれない。
写真右上; 1本の縦パスに反応して右足で追加点を叩き出したFWガストン・フェルナンデス ( サン・ロレンソ ) 。
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