Campeonato Carioca 2007 〜リオ・デ・ジャネイロ州選手権〜 "フル・フラ"対決の決着は終了6秒前。シッセロが値千金の劇的決勝弾!
後期リオ杯 第4節
フルミネンセ 2-1 フラメンゴ リオ・デ・ジャネイロ州選手権は3月28〜29日に後期リオ杯の第4節が行われた。リオ・デ・ジャネイロのマラカナンで行われた「クラシコ」 フルミネンセ×フラメンゴ は、試合終了直前にMFシッセロのゴールで勝ち越したフルミネンセが勝利をおさめた。 「フル・フラ」と呼ばれる伝統のクラシコは、序盤から激しい攻防が繰り広げられた。立ち上がりはフラメンゴが前がかりに攻め、MFヘナット・アウグストの攻撃などでチャンスをつくった。フルミネンセは16分にフリーキックで決定機をつくると、22分にはFWレニーのシュートで相手ゴールに迫る。 一方フラメンゴは25分にMFヘナットのヘディングシュートで応戦すると、29分に先制。左サイドでFWレニーがトラップ際でMFファビーニョを振り切るとゴール前にグラウンダーのクロスを供給。これにFWソウザが左足で合わせ、フラメンゴが1点をリードした。追いかけるフルミネンセは多様に攻めたがゴールならず。前半は 1-0 とフラメンゴのリードで折り返した。 だが試合のクライマックスは後半に待っていた。47分、フルミネンセはDFカルリーニョスがワンツーで一気にペナルティエリアの右側に侵入すると中央にグラウンダーのクロスをあげる。ファーサイドで詰めていたMFシッセロが押しこみ、フルミネンセが同点に追いついた。その後はフラメンゴが立て続けに攻め込んでいく。 フルミネンセは防戦一方に追いやられたがGKフェルナンド・エンリーキのファインセーブなどで複数の危機を何度もしのいだ。激しい攻防のほとんどはフラメンゴ主導で動いていたが、フラメンゴは攻めても攻めてもフェルナンド・エンリーキの牙城を打ち破れない。フルミネンセは85分頃からフルミネンセが攻めこんでいった。 そして提示された後半ロスタイムは「3分」。手元の時計で残り6秒まで迫り 1-1 で試合終了と誰もが思ったそのとき、ドラマが生まれた。一本のロングフィードをFWアレックス・ジーアスがダイレクトで逆サイドにクロスをあげると、フリーのスペースにに飛びこんだMFシッセロが左足でのダイビングボレーシュートでゴールネットを揺らせて勝ち越しに成功。シッセロの逆転決勝弾でフルミネンセがクラシコを制した。 フルミネンセは、準決勝進出がほぼ絶望的な状況であったが、因縁の相手との対決に強い闘争心をむき出しにして戦っていた。昨年のフィゲイレンセでの活躍を買われて今年入団したMFシッセロは、後半に2ゴールを決めてチームに勝利をもたらし、ファンの心を完全につかんだ感がある。そしてファインセーブを連発したGKフェルナンド・エンリーキの存在も忘れてはならない。負ければ即敗退だったが、フラメンゴとの対決を制したことで彼らの中で何かが変われば、勢いにのる可能性も充分ある。 一方敗れたフラメンゴは相手よりも多くのチャンスをつくり先制もしたものの、シュートは打てども打てどもGKフェルナンド・エンリーキに阻まれる場面の方が圧倒的に多かった。優勝した前期とは異なり、後期は1勝3敗とふるわないフラメンゴ。宿敵に敗れたダメージは如何ほどか。
写真右上; 47分に同点ゴールを決め、テレビカメラのレンズに向かって感情を表現するMFシッセロ ( フルミネンセ ) 。。
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