Copa TOYOTA Libertadores 2007 〜コッパ・リベルタドーレス〜 "疑わしき"は0。ナシオナル・モンテビデオが世界王者を玉砕。
グループ4 第1節 ナシオナル・モンテビデオ 3-1 インテルナシオナウ
コッパ・リベルタドーレスは、2月20〜22日に各地でグループリーグの試合が行われた。ウルグアイは首都モンテビデオのエスターディオ・センテナーリオで行われた ナシオナル・モンテビデオ×インテルナシオナウ は、終盤に畳みかけて逆転したナシオナル・モンテビデオが世界王者インテルナシオナウ相手に快勝した。 試合は、開始2分にDFエジグレのシュートでインテルナシオナウが良い形をつくると、インテルは37分にルーズボールをDFマルティン・イダルゴが右足でファーサイドに蹴り込んで先制した。 しかし、試合が大きく動いたのは後半だった。63分にまずDFアレハンドロ・ロドリゲスの退場でナシオナルが数的不利になる。ところが、ナシオナルは一本のロングフィードに抜け出したFWディエゴ・ベーラがGKクレーメルが追いつく寸前に右足でボールに触れて軌道を変え、ゴールマウスに流し込んだ。これで同点に追いついたナシオナル・モンテビデオはその後相手選手の退場で不利を帳消しにすると、75分にはDFハビエル・デルガードが豪快なフリーキックを決めて逆転。そして最後は後半ロスタイム。右サイドからのクロスをFWディエゴ・ベーラがシュート。1度相手に当たったこぼれ球を再度シュートしたが、これもまた相手に阻まれた。しかし2度目のルーズボールを途中出場のFWホルヘ・マルティネスが押し込んで3点目。3-1 でナシオナル・モンテビデオが試合を制した。 ナシオナル・モンテビデオにとって因縁の対戦だった。昨年の決勝トーナメント1回戦では2度決めたゴールが相手へのファウルのジャッジでノーゴールとされ敗退した恨みを、彼らは決して忘れてはいなかった。後半の逆転劇で勝ち越しての勝利。インテルを敗退に至らしめたわけではないが、昨年のリベンジも兼ねた試合を制したことでグループリーグ突破の可能性も上がったナシオナル。試合後、選手、サポーターがそれぞれ抱き合って勝利を讃えあったのも、昨年の"疑わしい判定による敗退"を引き出すのなら、うなずける。今回"疑わしき"判定はゼロで、ナシオナル・モンテビデオはこの試合で本当に勝利をつかみとった。 一方インテルナシオナウは、アレシャンドレ・パト、セアラー、インジオら昨年の主力級を欠いた他、FWフェルナンドンも状態が万全でなく途中出場。年が明けてから満足な成績を残せていないインテルは、この日も100%の力を出し切れなかった。昨年末にクラブW杯を制して世界王者に輝いたあの強さはどこへ消えたのか。インテルナシオナウの衰退ぶりを憂うサポーターの声は少なくない。
写真右上; 75分にナシオナルの2点目が決まったシーン。DFハビエル・デルガードを挟んで喜ぶナシオナル・モンテビデオの選手たち。今日は。
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