Copa TOYOTA Libertadores 2007 〜コッパ・リベルタドーレス〜 2,800mを克服。反撃をしのいだクルブ・アメリカが初戦を制す。
グループ1 第1節 エル・ナシオナル 1-2 クルブ・アメリカ
コッパ・リベルタドーレスは、2月20〜22日に第1〜2節が行われた。エクアドルを首都キトのエスターディオ・オリンピコ・アタウアールパで行われた エル・ナシオナル×クルブ・アメリカ は、DFヘルマン・ビジャのゴールで逆転したクルブ・アメリカが大事な初戦を制した。 試合は、開始4分にFWルイス・サリターマが左サイドからシュートを放つと、8分にも再びサリターマがシュート。クルブ・アメリカが立ち上がりを支配した。だがエル・ナシオナルも左サイドを起点にすかさず反撃。前半は一進一退の攻防が繰り広げられた。試合が動いたのは28分、自陣でインターセプトしたMFウェリントン・サンチェスが前線に放った縦バスにMFクリスティアン・ベニーテスが抜け出してゴール。エル・ナシオナルが一瞬のスキをものにして先制点をゲットした。 だが、先制されたことで気を引き締めたクルブ・アメリカは細かいパスワークで相手ゴールに迫ると、42分にMFファン・モスケーダのスルーパスをFWサンティアーゴ・フェルナンデスが決めて 1-1 で前半を折り返した。 後半、試合の流れを利用したクルブ・アメリカは47分、味方の折り返したボールがこぼれたところをDFヘルマン・ビジャが蹴り込んで追加点を奪取した。ホームで負けられないエル・ナシオナルはその後、前のめりに攻め後半だけで13本ものシュートを放った。だが、クルブ・アメリカは人数をかけて失点の危機を乗り切った。試合は、クルブ・アメリカが敵地で価値ある勝ち点3を獲得して終了した。 エル・ナシオナルは前半、かつてペルージャ ( イタリア ) で中田英寿とチームメイトだったFWカビエデスのゴールセンスに頼りすぎて単調な攻撃に終始。後半はなりふり構わず攻めたが、GKオチョアの俊敏な反応に邪魔をされてゴールを奪えなかった。キトの標高を利用して勝利を狙ったが、辛くも敗れたエル・ナシオナル。リベルタドーレスのグループリーグ初戦で敗れたことで、先が苦しくなった。 一方、昨年末のクラブW杯にも出場したクルブ・アメリカは、放ったシュート数は相手の半分にも満たなかったがゆえに試合全体を通してみると押される場面が多かった。劣勢にも関わらず、少ないチャンスをものにして逆転したあたりに北中米カリブ海王者の強みを感じとれた。クラウディオ・ロベスを放出しても南米の強豪に競り勝ったクルブ・アメリカ。近年リベルタドーレスでメキシコ勢は好成績をおさめており、初戦を制したこのクラブの躍進にも期待がかかる。 写真; 敵地で逆転。DFヘルマン・ビジャの逆転弾で喜びを爆発させるクルブ・アメリカの選手ら。
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