Campeonato Paulista 2007 〜サンパウロ州選手権〜 ニウマール復帰戦はカード乱発。エメルソン・レオン、暴言でまた退場。
第9節 パウリスタ 3-2 コリンチャンス
サンパウロ州選手権は2月17〜18日に第9節が行われた。ジュンジアイのエスタジオ・ジャイミ・シントラで行われた パウリスタ×コリンチャンス は、両軍合わせて合計17枚もカードが飛び出す大荒れの90分になった。 昨年負った大怪我からようやく戦列に復帰したFWニウマール ( 元リヨン ) がスタメン出場を果たしたこの試合は、序盤から両者の気迫が間違った方向に現れた。開始3分にFWニウマールを倒したパウリスタのDFマルクス・ビニシウス ( この試合ではマルクス・ビニシウスという名前の選手が2名 ) がいきなりレッドカードを喰らって退場。パウリスタはいきなり数的不利に追い込まれた。しかし先制したのは1人少ないパウリスタ。10分にFWジウジーニョがゴールを決めてチームを勇気づけた。だがコリンチャンスはその直後の11分にMFホージェルのパスをFWウェウリントンが豪快に蹴り込み同点に追いついた。 その後ゲームは一時落ち着きをみせたが、29分に試合が動いた。右サイドをあがったDFマルコ・アウレーリオのクロスが直接ゴールに吸い込まれてパウリスタが2点目をゲット。コリンチャンスも37分にFWニウマールがゴールネットを揺らしたが、これはFWジェアンのファウルでノーゴールに。前半は1人少ないパウリスタのリードで折り返した。 試合が荒れた後半は、51分にPKを得るとこれをMFマルセーロ・マットスが決めてコリンチャンスが 2-2 の同点に追いつく。これでコリンチャンスはなんとか試合の流れを引き寄せた。が、それも束の間、パウリスタ寄りの笛を吹き続けた主審にライン際から暴言を吐いたエメルソン・レオン監督が64分にレッドカードで一発退場。つかみかけた流れを失ったコリンチャンスは、84分にMFマルセーロ・オリベイラの体をつかんで止めにいったMFホージェルにもレッドカードが出され、試合はわからなくなった。 度重なるカードの乱発で後半に与えられたロスタイムは4分。この4分をものにしたのはパウリスタだった。終了直前の94分、途中出場のFWレアンドリーニョが右サイドをえぐって中央に折り返すと、これにFWジウジーニョが合わせて劇的な決勝ゴールをゲット。17枚ものカードが飛び出した大荒れの90分を制したのは、パウリスタだった。 コリンチャンスは、昨年7月に右膝の十字靱帯を断裂したFWニウマールがこの試合で戦列に復帰。ニウマールの復帰戦としても大きな注目が集まった。だが、ニウマール以上に目立ったのは元清水エスパルス、ヴィッセル神戸監督のエメルソン・レオン ( 元ブラジル代表監督 ) だった。 エメルソン・レオンはパウリスタ寄りの笛を吹く主審に向かって「おまえに審判を務める資格はない。一生ファベーラ ( 貧民街 ) で過ごしてろ」と失礼極まりない発言を浴びせてレッドカードを喰らった。過去にも様々な暴言でレッドカードを提示されるなど様々な問題発言を指摘されてきたエメルソン・レオンだが、頭髪が全て白く染まれど年齢は還暦前の57歳。歯に衣着せぬ物言いはいまだ健在で、それに見合った処分をまたも受けてしまった。上位進出を占う重要な試合を落としたコリンチャンス。サポーターはただ呆れるしかなかった。 写真右上; 荒れた試合で戦列復帰を果たしたFWニウマール ( コリンチャンス / 右 ) は、相手の厳しいマークに苦しむ。
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