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Campeonato Mineiro 2007 〜ミナス・ジェライス州選手権〜

悪いのはDOTCH? ノバ・リーマで暴動勃発。
第3節 ビラ・ノバ 2-2 クルゼイロ

 ミナス・ジェライス州選手権は2月3〜4日に第3節が行われた。ノバ・リーマのエスタジオ・カストス・シフエンテスで行われた ビラ・ノバ×クルゼイロ は、2-2 の引き分け。だが結果以上に注目を集めたのはカストス・シフエンテスの内外で勃発したクルゼイレンセと警察との衝突であった。

 試合は、クルゼイロの不安定な立ち上がりを突いたビラ・ノバが奇襲攻撃。するとDFグラッジストーニと交錯したFWダニーロが倒れ、主審はビラ・ノバにPKを与えた。クルゼイロ側は激しく抗議したが判定は覆らず、このPKをMFマルシオ・ゲヘイロが沈めて4分にビラ・ノバが先制した。出鼻をくじかれたクルゼイロは攻勢に転じるが思うようにリズムを作れず、しかも主審がビラ・ノバ寄りのジャッジを何度かとった。このささいなことから暴動が起こった。
 スタンドで応援していたクルゼイレンセ ( クルゼイロのサポーター ) が相手選手と主審に罵声を浴びせ始め、中にはピッチに物を投げ込む輩まで現れる。事態を重くみた国軍警察は催涙ガスをスタンドに噴射。ところが、噴射された催涙ガスは風に流されてピッチに立つ選手の元へ。数人の選手が目の痛みを訴えたため、主審は26分に試合の一時中断を決定。クルゼイレンセと軍警の対立が終わるまで、試合は約9分間中断した。再開後は試合に変化がなく、前半をビラ・ノバの1点リードで折り返した。

 ところが、クルゼイレンセと警察との対立はまだ終わっていなかった。後半開始から間もなく、怒りのおさまらないクルゼイレンセの一部が再び暴徒化。すると今度は馬にまたがった騎馬警察隊がスタジアムに登場し、再び両者の衝突が巻き起こった。2度の暴動による影響を受けてリズムの狂ったビラ・ノバは主導権を失い、反撃に出たクルゼイロが80分にに1点を返すと、1-2 で迎えた後半ロスタイムに途中出場のFWネネーが同点ゴールを決めて追いつき、2-2 の引き分けで幕を閉じた。

 クルゼイロは前節にFWアラウージョが復帰戦でゴールを決めるなど、開幕連勝で勢いはあった。だが、立ち上がりに失点したことでリズムを作れず攻めあぐねた。終了間際に同点に追いついたものの、その試合内容はほとんど負け試合に等しいものだった。開幕の連勝記録は2で止まったが、首位の座は守ったクルゼイロ。次節、宿敵アトレチコ・ミネイロとのクラシコではきっちり勝利をおさめたいところである。

 ちなみに、クルゼイレンセと軍警の対立は試合後も続き、スタジアムの外で両者がみたび衝突。警官が数人がかりで暴徒を押さえつける騒ぎも起こった。クルゼイレンセは「警官が催涙ガスで試合を邪魔した」と主張しているが、軍警サイドは「暴動はクルゼイレンセに起因している」と断言し、催涙ガスが選手や女性客を巻き添えにした事実については何も語らなかったが、「警察はやりすぎだ」との世間の声も上がっている。スタジアム外の衝突にまで発展したカストス・シフエンテスでの暴動。悪いのはどっちだ?

 写真右上; 暴動の沈静化を狙った軍警が観客で埋まったスタンドに催涙爆弾を投入。軍警のこの行為は世間の非難を買った。
 写真左下; サポーターと警察との対立は試合後、暴力沙汰に発展した。


ミナス・ジェライス州選手権 2007 第3節 (04/02/2007)
ビラ・ノバ 2-2 クルゼイロ
グライソン GK ファービオ
ジェイソン
ビウー
カルシアーノ
マルセーロ
DF ガブリエウ
アンドレ・ルイス
グラッジストーニ
サンドロ
アンドレ
パウロ・セーザル
マルシオ・ゲヘイロ
( モイセス )
エメルソン
MF ヒカルジーニョ
エウソン
( ケルロン )
フェリッピ・ガブリエウ
( ネネー )
マルシーニョ
ダニーロ
( ジャクソン )
ファビアーノ
( ウィリアン・セーザル )
FW ホームロ
アラウージョ
マルシオ・ゲヘイロ 04
パウロ・セーザル 84
ゴール 80 ガブリエウ
94 ネネー
グライソン
ビウー
イエロー
カード
ガブリエウ
ネネー
エメルソン レッド
カード
ピルリート 監督 パウロ・アウトゥオーリ
主審; クレーベル・アスンソン・ゴンサウベス
スタジアム; エスタジオ・カストス・シフエンテス ( ノバ・リーマ )
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