現在のミナス・ジェライス州で最も強いクラブであるクルゼイロが、ミネイロンに代わる新スタジアムの建設を計画しているという。

　同州最大のスタジアムという意味を込めた愛称がつき、これまで多くの熱戦が繰り広げられてきたスタジアム「ミネイロン」は、クルゼイロとアトレチコ・ミネイロという相反する強豪が共有している状況。このため、これまでにスケジュール調整などで両軍はしばしば対立してきた過去がある。歯がゆい現状にピリオドを打つべく、先に動いたのがクルゼイロだった。

　昨年２部にいたアトレチコ・ミネイロとは対照的に、一応ある程度の資金を有するのがクルゼイロ。しかし、代表クラスの選手を数人抱えながらのスタジアム建設は、同クラブにとって相当厳しいようだ。現在、クルゼイロが新スタジアムの建設に充てられる費用は年間予算の約5%にも満たないと報じられている。

　そんなクルゼイロが強引に新スタジアムの建設計画を保持し続けているのには、理由と希望がある。理由は、ミネイロン以上のクオリティを有するスタジアムでサポーターに楽しんでもらいたいという点。そして、それを叶える希望として同クラブが頼りにしているのが、ポルトガルのとある投資家との提携だそうだ。

　クルゼイロのアウビマール・ペヘーラ会長は「ミネイロンをアトレチコ(・ミネイロ)と間借りし合う現状を終わりにして、クルゼイロ独自のスタジアムを持ちたい。カンプ・ノウやオールド・トラフォードのような立派なスタジアムを目指す」と意気込んでいるが、具体的な計画が立つ状況にはないようだ。