Seleccion de Argentina 〜アルゼンチン代表〜 華麗なパスワーク復活。サビオラのゴールでフランスを一蹴。
国際親善試合 フランス 0-1 アルゼンチン
アルゼンチン代表が2月8日に国際親善試合を行った。パリ郊外サンドニのスタッド・ドゥ・フランスで行われた フランス×アルゼンチン は、FWハビエル・サビオラのゴールを守りきったアルゼンチンが勝利をおさめた。 試合は、序盤から一進一退の攻防が展開。強豪同士の熾烈な争いで試合は自ずと締まった。少ないタッチで流動的な攻撃をみせていたアルゼンチンは15分に先制点を奪った。右サイドでボールを受けたMFハビエル・サネッティが中央のFWサビオラにボールを預けると、サビオラはヒールキックで最終ラインの裏にスルーパスを出した。そこに走り込んだサネッティがダイレクトで中央に折り返すとFWクレスポがシュート。GKクペが弾いたボールにFWサビオラが詰めてゴールネットを揺らした。フランスの最終ラインがあっさりと崩された。アルゼンチンの、アルゼンチンらしい華麗なパスワークから生まれた鮮やかなゴールだった。 地元で負けるわけにいかないフランスが盛り返すが、アルゼンチンは集中を切らすことなく相手の攻撃を阻止。40分にはFWティエリ・アンリが鋭いシュートを放ったが、GKアボンダンシエーリがファインセーブでこれを阻んだ。 後半は、フランスが主導権を握って攻撃に重きを置く。しかし、アルゼンチンの守備網を打ち破るのに苦労した。フランスはFWシセやFWアネルカを投入して本気で同点を狙いにいったが、4バックにMFカンビアッソとMFガーゴ、MFサネッティを加えた守備に穴はなく。一方アルゼンチンはFWセルヒオ・アグエロを投入するなど、敵地で堂々と戦ってみせた。試合はそのまま 1-0 でアルゼンチンが勝利。どよめくスタンドの一角で、騒ぎ続けるアルゼンチンサポーターの集団だけが元気だった。 この日のアルゼンチンにはFWメッシ、FWテベス、MFマスチェラーノといった面々がピッチにはいなかったが、DFアジャラ、MFサネッティらベテラン選手たちが若い選手を引っ張り、チームとしての成熟度も高かった。そしてこの日がA代表デビューとなったMFフェルナンド・ガーゴは代表初出場の緊張もなく溌剌と躍動。攻守の起点として上々の動きを披露した。 だが特筆すべきは先制点の場面でイレブンが見せた「流れるようなパスワーク」につきる。サビオラのパスから始まった一連のプレイで攻撃に絡んだサネッティ、サビオラ、クレスポは、全員がワンタッチでボールをさばいて相手を完璧に翻弄。これらは、ボールのないところでも選手個々が的確に動いていなければ成り立たなかったシーンだ。あたかもテレビゲームの世界でも再現しているかのような鮮やかなプレイの数々。アルゼンチン代表に、スペクタクルが蘇りつつある。
写真右上; こぼれ球に反応。素早い動きでゴールをこじ開けたFWハビエル・サビオラ ( 右 ) 。MFカンビアッソとFWクレスポ ( 左 ) も感情むき出しで喜んだ。
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