Sudamericano Sub-20 Paraguay 2007 〜 U-20 南米選手権 2007〜 首位の座を狙ったホスト国、"エネルギー不足"に泣いて引き分け。
グループA 第5節 ブラジル 1-1 パラグアイ
U-20 南米選手権は1月13日にグループAの第5節が行われた。ペドロ・ファン・カバジェーロのエスターディオ・リオ・パラピーティで行われた ブラジル×パラグアイ は、ホスト国のパラグアイが先制して主導権を握ったが、終盤ブラジルに追いつかれて勝利を逃した。 この結果、グループAは、1位ブラジル、2位パラグアイ、3位チリまでの3ヶ国がグループリーグを突破した。ボリビアとペルーはグループリーグ敗退が確定した。 試合は、ブラジルが序盤いきなり2度の決定機を作って主導権を握る。だがその2度の決定機はFWアレシャンドレ・パト、DFカルリーニョスのシュートが決まらず、スコアボードは動かなかった。その後ブラジルは無理をせず、勝利を狙うパラグアイの攻めに時折冷や汗をかいた。しかしパラグアイも決め手を欠いた。44分にパラグアイはMFルイス・カセレスのフリーキックで決定的なチャンスをつくったが、GKカッシオに阻まれてノーゴール。前半は 0-0 で終了した。 後半、徐々に試合の流れを引き寄せたパラグアイは64分に先制。FWベニーテスが左サイドに流れて折り返したボールをMFルイス・カセレスがゴール左隅にボールを沈めて待望のゴールを奪ってみせた。主導権はパラグアイに移っていた。ところが、76分にアクシデントが起こる。スタジアムを照らしていた照明が消えてしまい、試合が中断してしまったのである。18分もの長い中断を経て試合は再開されたが、この中断でリズムを取り戻したブラジルは89分にFWエジガルとの連携から最後にMFチョーが同点弾をゲット。試合は白黒つかず、1-1 の引き分けに終わった。 タイトなスケジュールで勝利を重ねてきたブラジルは、次節以降も考慮してか無理をしない危なげない戦いに終始した。相手の頑丈な守備網を崩さんと努力はしたが、極力リスク回避に努めていた。先制されるとさすがに焦ったが、終盤に追いついてグループ首位の座を守ったブラジル。ネウソン・ホドリゲス監督は試合後「停電に救われた」と苦笑いをこぼした。 一方パラグアイにとっては、悔しい結果になった。この日ブラジルを下せば首位でグループを通過できたのであったが、彼らの勝利を邪魔したのは敵ではなく自国のお粗末な電気システムだった。 一部報道によれば、約1週間で5試合を消化したエスターディオ・リオ・パラピーティの電気回線が摩耗しショートが乱発した模様。一方では電力不足による停電とも報じられた。実は、この試合で照明が落ちたのは76分の1回だけではなかった。前半の30分と後半開始10分頃にも回線がショート。あろうことか、90分間足らずで3度も照明が落ちてしまったのであった。 これでは主導権も右往左往するはずである。かくして首位に立つ絶好機を逸したパラグアイ。自国の貧弱な電力に泣いた彼らの運命はどうなる?
写真右上; 試合終了間際の89分に同点ゴールを決めたMFチョー ( ブラジル ) は大喜び。右はチョーを祝福するMFルーカス。
|