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Campeonato Paulista 2007 〜サンパウロ州選手権〜

レオンが期待するMSIの強化策

 コリンチャンスで監督を務めているエメルソン・レオンは、コリンチャンスのメインスポンサー MSI が計画している2つの補強プランに期待を寄せているという。

 1つめの補強策は、なんと現在 PSVアイントホーフェン ( オランダ ) で活躍しているDFアレックス ( ブラジル代表 ) 。FWホビーニョ ( レアル・マドリー ) やMFジエーゴ ( ブレーメン ) らがいた当時のサントスの最終ラインを統率した屈強なセンターバックだ。昨シーズンは守備の不安定さが目についたコリンチャンスにとって、最終ラインの強化は急務。かくしてMSIはアレックスの代理人と交渉の場を設けた。だが、アレックスが必要なのはPSVにとっても同じこと。同選手の代理人は「ブラジルに連れ戻したいのならPSVでの年俸以上のカネを用意してほしい」と言い放って破格の移籍金を提示してきたという。資金力豊かなMSI とはいえ、先月「カネのかかる補強は控える」と公言したばかり。コリンチャンスのドゥアリビ会長は、アレックスの移籍金について明言を避けたが「高すぎる」ことは認めている。アレックスの獲得は実質的には難しいととらえるのが妥当なところか。

 そして2つめの補強策は、一転して国内でプレイする選手に照準が定められた。昨年低迷して全国選手権の2部に落ちてしまったサンカエターノで一人気を吐いていたMFエウトンだ。166cmと小柄だが細やかなテクニックやキレのあるスピードは一級品。2004年はパウメイラスで活躍し、2005年のブンデスリーガ移籍は失敗に終わったものの、帰国して本来の輝きを取り戻しているエウトン。エメルソン・レオンのお気に入りの選手の一人であることも重なり、レオンが直々にエウトンの獲得を MSI に持ちかけたという噂まで浮上している。

 振り返れば2006年はコリンチャンスにとって散々な1年だった。年明けのサンパウロ州選手権で優勝を逸すると、満を持して臨んだはずのコッパ・リベルタドーレスではリーベル・プレート相手に惨敗。そしてテベス、マスチェラーノら主力の放出で一気にチームは下降線をたどってしまった。
 現在コリンチャンスでは、レオン監督と不和になったMFカルロス・アウベルトのフルミネンセ行きが確実視され、さらにFWニウマールがコリンチャンス退団を切望するなどチーム内の混乱ぶりには思わず目を覆いたくなるほど。戦力の放出によるレベルの低下を防ぐためにも、他クラブからの選手の補強にレオンが期待を寄せるのは当然の摂理である。

2007年1月2日
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