Primera Liga Argentina 2006/2007 Apertura 〜アルゼンチン1部リーグ〜 神が与えた奇跡。エストゥディアンテスに優勝の可能性が再浮上!
前期 最終節 エストゥディアンテス 2-0 アルセナル
アルゼンチン1部リーグは、12月8〜10日に前期リーグの最終節が行われた。ブエノスアイレスのエスターディオ・シウダーで行われた エストゥディアンテス×アルセナル は、終盤に2ゴールを奪ったエストゥディアンテスがホームでの最終戦を白星で飾った。同時刻に行われた首位ボカがラヌースに敗れたためボカとエストゥディアンテスが勝ち点44で並び、エストゥディアンテスは次の水曜日にボカとの直接対決に挑む権利を得た。 試合は、アルセナルが引いて守りゾーンプレスで堅実にボールを奪う戦術に徹したため、エストゥディアンテスはボールを支配しながら攻めあぐねた。なんとかセットプレイでチャンスをつくったが、エストゥディアンテスの攻撃にはあと一押しが足りず、前半を 0-0 で折り返した。 後半も拮抗した状態は続いたが、同時刻に行われていた試合で首位のボカが逆転を許した知らせが飛びこむと、これにサポーターが反応。応援にも力が入り、なかなかゴールを奪えない選手の背中を後押しした。それでもなおも膠着状態は続き 0-0 のまま85分を経過。このまま引き分けに終われば優勝を逃すエストゥディアンテス。サポーターの声援も沈みかけた86分、ついに試合が動いた。MFベロンのラストパスをMFアラージェスがゴールネットに突き刺してエストゥディアンテスが先制。大歓声で再び元気を取り戻したサポーターの期待に応えるかのように後半ロスタイムにはFWパボーネが勝利を決定づけるゴールを決めた。そしてタイムアップ。試合終了の瞬間、首位ボカが敗れたことを知ったサポーターたちは歓喜の悲鳴を上げ続けていた。 エストゥディアンテスの、そして鬼軍曹シメオネの執念がようやく形になった。この前期リーグ、彼らは開幕3連勝と好調なスタートを切りながら一時失速。しかし、第8節 ( 対インデペンディエンテ戦 ) から第17節まで勝って勝って10連勝。ボカをはるかにしのぐ勢いで首位に肉迫し続けていた。前節引き分けに終わり、彼らの追い上げもここまでかと思われたが、彼らの努力と信念を神は見捨てていなかった。最終節でついに首位ボカと勝ち点で並んだエストゥディアンテスは、優勝決定戦に挑戦する権利を得た。これを奇跡と呼ばずして何と表現できようか。チーム状態と勢いは、ボカよりも上。今の調子がそのまま結果に表れると仮定するなら、優勝するのはこのクラブだ。 写真; 86分に待望の先制点を奪取したDFアグスティン・アラージェス ( エストゥディアンテス ) 。
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