Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜 コロラドを泣かせたクリチーバの豪雨。勝利の女神はパラナーに微笑む。
第36節 パラナー 1-0 インテルナシオナウ
ブラジル全国選手権は、11月18〜19日に第36節が行われた。パラナー州クリチーバのエスタジオ・ドゥルバウ・ブリットで行われた パラナー×インテルナシオナウ は、FWクリスチャーノのPKで得た1点を守りきったパラナーが辛勝。敗れたインテルナシオナウは、サンパウロの優勝を許す格好となった。 試合は、開始からわずか30秒でインテルナシオナウが絶好機を演出。FWフェルナンドンのスルーパスから右に流れたMFアドリアーノの折り返しをFWフェルナンドンがボレーシュートを放ったが、ボールはゴールの右ポストを直撃。先制のチャンスを逸したインテルナシオナウは、11分にDFエウチーニョを背後から押し倒したDFセアラーがレッドカードで一発退場になり、数的不利に追い込まれた。すると、コロラドの涙か、上空からの雨足が強くなり試合ができないほど芝に水が溜まったため主審がゲームをストップ。14分間の中断を余儀なくされた。再開された試合は最悪のピッチコンディションで足を滑らせる選手が続出。結果、ロングボールに頼る展開が多くなった。 0-0 で迎えた後半、芝に溜まった雨水がインテルナシオナウの息の根を止める。50分、ペナルティエリアでボールをトラップしたFWクリスチャーノが身体を反転させてシュートの態勢に切り替えたそのとき、マークについていたDFファビアーノ・エウレルのスライディングが雨で滑ってしまい相手の下半身を根こそぎすくい上げる格好になった。主審はすかさずPKを指示。これをFWクリスチャーノがゴール中央に沈めてパラナーが先制。その後パラナーは相手の反撃を許したが、全員守備でゴールを死守して逃げ切った。 パラナーは一時の勢いこそ失ってはいたが、堅実な戦いぶりは健在。持ち前の堅い守備で相手の攻撃をしのぎ、虎の子の1点を守りきった。この試合の命運を左右したのは雨。序盤はインテルナシオナウの勢いに押されたが14分間の中断でパラナーは試合の流れを引き寄せることができた。リベルタドーレス出場に望みをつなぐ大きな勝ち点3を得たパラナー。残り2試合を連勝すれば、4位につける可能性も少なくない。 一方負けられなかったはずのインテルナシオナウだが、何度も相手ゴールに迫りながら決定的な場面でシュートを打ちそこなったり、GKフラービオの果敢な守備に阻まれるなどで最後まで得点を奪うことができず、敗れた。前半の開始直後の決定機でFWフェルナンドンのボレーシュートが決まっていれば、はたまた豪雨による中断がなければ、彼らにも勝機はあったであろう。 あくまでも優勝を狙っていたインテルナシオナウだったが、ここで力尽きたか。首位サンパウロの優勝を許す痛い黒星を喫してしまった。 写真; 50分、この試合唯一のゴールをPKで決めたFWクリスチャーノ ( パラナー ) 。
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