Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜 クリチーバでは熱いシーソーゲーム。アトレチコがバスコを下す。
第32節 アトレチコ・パラナエンセ 6-4 バスコ・ダ・ガマ
ブラジル全国選手権は、11月1〜2日に第32節が行われた。クリチーバのアレーナ・ダ・バイシャーダで行われた アトレチコ・パラナエンセ×バスコ・ダ・ガマ は、激しいシーソーゲームを制したアトレチコ・パラナエンセが勝ち点を伸ばした。 試合は、壮絶な点の取り合いになった。序盤から畳み掛けたアトレチコ・パラナエンセは9分に波状攻撃を仕掛けると最後はDFエバニウソンがミドルシュートを突き刺して先制。一方バスコは17分にMFハモンのゴールで同点に追いつくと、42分にはMFアンドラージが得意のフリーキックでゴールネットを揺らし、1点をリードして前半を折り返した。 後半の45分間はゴールのショータイムと化す。スダメリカーナでも活躍中のFWマルコス・アウレーリオが53分にミドルシュートで、61分にはスルーパスに反応してゴールに流し込み逆転。ところがバスコは68分にFWレアンドロ・アマラウがシュートを二アに突き刺して再び同点に追いついくと、72分にはMFアンドラージが約30mの距離からフリーキックを突き刺して再度逆転した。 しかしアトレチコは76分にDFダニーロがセットプレイに頭で合わせて 4-4 とすると、その2分後にはMFフェレイラが右サイドからのクロスに頭で合わせて再び逆転。とどめは後半ロスタイム、途中出場のFWペドロ・オウドーニが右足でゴールを決めてアトレチコ・パラナエンセがシーソーゲームを制した。 アレーナ・ダ・バイシャーダに足を運んだサポーターに今年一番の興奮を与える激しい90分になった。今季ホームでは好成績を残しているアトレチコ・パラナエンセは、この日も2度リードを許しながら2度逆転。最終的には2点差をつけて勝利をつかみとるしぶとさを見せつけた。コッパ・スダメリカーナでも準決勝進出と目立った活躍の多い同軍の勢いは、ブラジレイロンでも健在。「チームとして確実に成長している」と語ったバドン監督 ( 昨年は東京ヴェルディ1969を指揮 ) の言葉は、決して過剰表現ではないことをこの試合が証明した。 一方バスコ・ダ・ガマも決定機を数多く作り適地で善戦。勝てる可能性も十分にあった。4-5 で迎えた81分にはMFアンドラージのフリーキックから決定的なチャンスをつくったがFWジェアンのシュートが大きく枠をそれるなど、決定機を確実にできず敗れた。6失点での大敗には目を細めたくもなるが、ジュニーニョ・ペルナンブカーノ ( 元ブラジル代表 ) 級の素晴らしい右足をもつMFアンドラージはこのチームの隠れた武器だ。コッパ・ド・ブラジルで準優勝に終わったこのクラブの目標であるリベルタドーレス出場権を手にすべく、バスコの挑戦はシーズン終了まで続くことだろう。 写真; 後半ロスタイムにチーム6点目のゴールを決めたFWペドロ・オウドーニ ( アトレチコ・パラナエンセ ) 。
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