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Copa NISSAN Sudamericana 2006 〜 コッパ・スダメリカーナ 2006 〜

アルヘン勢好調の中で… 後手に回ったリーベル、ベスト8目前で敗退。
決勝トーナメント1回戦 2nd.Leg
アトレチコ・パラナエンセ 2-2 リーベル・プレート

 コッパ・スダメリカーナは、10月12日にブラジルとアルゼンチンでそれぞれ1試合ずつが行われた。ブラジルはパラナー州の州都クリチーバのエスタジオ・アレーナ・ダ・バイシャーダで行われた決勝トーナメント1回戦 2nd.Leg アトレチコ・パラナエンセ×リーベル・プレート は、リーベルが怒濤の猛攻で勝利を狙ったが 2-2 で引き分け。この結果、2試合合計 3-2 でアトレチコ・パラナエンセが準々決勝に進出した。リーベル・プレートはあと1点が奪えず敗退となった。

 試合は、アトレチコ・パラナエンセがボールを支配すると、6分にMFフェレイラがゴール前に飛びだして決定的なシーンをつくり、11分にはMFクリスチャンが左サイドの遠めの位置からロングシュートを放つなど積極的に攻めた。だが幾度の決定機もゴールに結びつかず攻めあぐねると、リーベルも25分頃から反撃を開始する。しかし両者ともに守備陣が奮闘してゴールを割らせず、拮抗した状態が続いた。試合が動いたのは41分。ペナルティエリアの外側で得た直接フリーキックをDFジャンカルロスがゴールネットに突き刺さってアトレチコ・パラナエンセが先制した。

 後半、相手に2点目を与えず逆に自らが2点目を奪わなければならなくなったリーベルは、動きにキレのなかったFWラダーメル・ファルカオ・ガルシアを下げて絶好調のFWイグアインを投入した。すると50分、ボールにFWイグアインが絡んでFWファリアスに渡ったときDFミシェウがファウルを犯し、主審がPKを指示。これをMFガジャルドが冷静に沈めてリーベルが同点に追いついた。

 あと1点とればアウェイゴール・ルールでベスト8進出が決まるリーベルはここから畳みかけるように猛攻を開始。MFガジャルドやMFサパータら中盤から押し上げて2トップを含めて隙あらばシュートを乱発した。だが複数回に及んだ決定的なシュートもGKクレーベルの神がかり的なセーブでゴールに結びつかない。そして迎えた83分、DFジャンカルロスの蹴ったフリーキックがGKルクスの手をかすめてゴール右隅に突き刺さり、アトレチコ・パラナエンセが再びリードを奪った。
 残り7分であと2点が必要になったリーベルは最終ラインの人員も攻撃に割いてパワープレイに転じると、85分にMFガジャルドのクロスをDFダニーロ・ヘルロが頭で押し込んで 2-2 。残り5分での逆転勝利を信じて、リーベルはなおも攻め続けた。しかしFWイグアインの強烈なシュートは枠をわずかに逸れ、後半ロスタイムにはMFガジャルドがゴール前に飛びこんだがGKクレーベルに弾き返されて万事休す。リーベルの執念は形にならず、2-2 の引き分けで幕を閉じた。

 アトレチコ・パラナエンセは、アルゼンチンの雄を相手にしても慌てず上手な試合運びができた。立ち上がりを支配して先制すると、逆転を許さず常に先手をとっていた。攻め崩す場面は多くなかったが、セットプレイを得点に結びつけたことによるところも小さくない。また、ファインセーブを連発したGKクレーベルの活躍も無視するわけにはいかない。そして、昨年東京ヴェルディ1969を率いていたバドン監督の存在も大きい。チーム全体でベスト8をつかんだアトレチコ・パラナエンセ。昨年のリベルタドーレス決勝で涙を呑んだ雪辱を、この大会で晴らすのか。

 一方リーベル・プレートは後半こそ主導権を握ったが、90分を通してみると後手を踏まされていた。好調のFWゴンサーロ・イグアインをベンチに温存していた前半の45分間の戦い方がまずかった。あと1点とれば逆転でベスト8の道が開けたはずのリーベル。こうした形での敗退は、国内リーグにも尾を引きそうだ。

 写真右上; うつむくリーベルの選手たちを尻目に、DFジャンカルロスのゴールを祝うアトレチコ・パラナエンセの選手たち。
 写真左; 83分にフリーキックを直接ゴールに沈めたDFジャンカルロス ( アトレチコ・パラナエンセ / 左 ) 。
 写真右下; MFマルセーロ・シウバ ( 5番 ) の寄せを振り切ってドリブルを仕掛けるMFマルセーロ・ガジャルド ( リーベル・プレート / 10番 ) 。


コッパ・スダメリカーナ 2006 決勝トーナメント1回戦 2nd.Leg (12/10/2006)
アトレチコ・パラナエンセ 2-2 リーベル・プレート
クレーベル GK ヘルマン・ルクス
ジャンカルロス
ダニーロ
ジョアン・レオナルド
ミシェウ
DF エドゥアルド・トゥッシオ
クリスティアン・ナスーティ
ダニーロ・ヘルロ
ルーカス・マレーケ
マルセーロ・シウバ
エランジル
クリスチャン
( アラン・バイーア )
フェレイラ
( バウベール )
MF パウロ・フェラーリ
ニコラス・ドミンゴ
ビクトール・サパータ
( フェルナンド・ベジュッチ )
マルセーロ・ガジャルド
マルコス・アウレーリオ
( パウロ・ヒンク )
デニス・マルケス
FW エルネスト・ファリアス
ラダーメル・ファルカオ・ガルシア
( ゴンサーロ・イグアイン )
ジャンカルロス 41
ジャンカルロス 83
ゴール 51 マルセーロ・ガジャルド
85 ダニーロ・ヘルロ
ジャンカルロス イエロー
カード
クリスティアン・ナスーティ
ニコラス・ドミンゴ
オズワウド・アウバーレス ( バドン ) 監督 ダニエル・パサレラ
主審; カルロス・トーレス
スタジアム; エスタジオ・アレーナ・ダ・バイシャーダ ( クリチーバ )
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