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Copa NISSAN Sudamericana 2006 〜 コッパ・スダメリカーナ 2006 〜

ペローネが奪ったアウェイゴールの意味。ナシオナルがPK戦の末ボカを下す。
決勝トーナメント1回戦 2nd.Leg
ボカ・ジュニオールス 2-1 ( PK: 1-3 ) ナシオナル・モンテビデオ

 コッパ・スダメリカーナは、10月12日にブラジルとアルゼンチンでそれぞれ1試合ずつが行われた。アルゼンチンは首都ブエノスアイレスのラ・ボンボネーラで行われた決勝トーナメント1回戦 2nd.Leg ボカ・ジュニオールス×ナシオナル・モンテビデオ は、MFニコラス・ベルトーロのゴールなどでボカが勝利した。しかし2試合合計が 3-3 ( アウェイゴール 1-1 ) とまったくのイーブンスコアになったためPK戦に突入。そのPK戦を 3-1 で制したナシオナル・モンテビデオが、前年王者を退けて準々決勝進出を果たした。

 試合は、ボカがボールを支配。4分にMFパブロ・レデスマのシュートで攻撃の口火を切ると、先制点を狙って前へ前へと攻めていく。14分にはFWパラッシオが相手の激しいチャージを受けて倒れながらもパスを出してFWギジェルモのシュートをお膳立て。良い形をつくっていた。ところが、スコアボードを動かせたのは防戦を強いられていたナシオナル・モンテビデオだった。16分、相手のパスをインターセプトしたFWディエーゴ・ペローネがゴール前にドリブルすると、GKボバディージャもかわして無人のゴールに流し込んだ。ボカは、与えてはならないアウェイゴールを早い時間帯に与えてしまった。
 先制されて動揺したボカは、早くもラボルペ監督が動いた。31分、動きの悪かったMFパブロ・レデスマに代えてMFニコラス・ベルトーロを投入。若手の選手に局面の打開を期待した。するとそのベルトーロは44分にDFダニエル・ゴディンの一発退場を誘発。ボカは前半のうちに同点に追いつけなかったが数的には優位に立った。
 後半もボカのペースで進んだこの試合、ボカは前半以上に攻勢に出ると立て続けにチャンスメイク。そして必死の攻撃は56分にようやく実を結んだ。ニアに入ったFWロドリーゴ・パラシオが左コーナーキックに頭で合わせて同点に追いついた。ここからはボカのペースになり、どんどん相手ゴールに迫った。だがナシオナル・モンテビデオは守備固めに入り、ボカの怒濤の攻撃を跳ね返し続ける。ボカは逆転のゴールをすぐに奪えなかったが、84分にようやく追加点をゲット。コーナーキックのこぼれ球をMFニコラス・ベルトーロが押し込んだ。ボカはタイムアップの笛が鳴るまで攻め続けたが、3点目は奪えず 2-1 で終了。2試合合計がまったくのイーブンになり、PK戦に突入した。
 PK戦では、ナシオナル・モンテビデオが4人中3人決めたのに対し、ボカはDFクルポビエッサ、MFクラウディオ・モレル・ロドリゲス、MFフェルナンド・ガーゴの3人が次々にはずした。今年のワールドカップも含めて素晴らしいセーブを連発してきたGKボバディージャだったが、このPK戦ではことごとく読みがはずれてしまった。

 テベスが在籍していた2004年からスダメリカーナを連覇中だったボカ・ジュニオールスは、ディフェンディング・チャンピオンとして今年もスダメリカーナに出場。当然ながら開幕前は優勝候補の筆頭に挙げられていた。ところがチームを育てたバシーレ監督がアルゼンチン代表に移り、代わってラボルペ元メキシコ代表監督が就任して以降、それまでの勢いが失せてしまった。FWパレルモの負傷欠場も誤算で、とくに前半は中央攻撃に固執するなど戦術面での混乱も見られた。90分間で3点目が奪えず、そしてPK戦による敗退。ディフェンディング・チャンピオンらしかなぬ負け方を、ボケンセ ( ボカのサポーター ) は素直に納得するのだろうか。

 対するナシオナル・モンテビデオにとっては、願ってもない結果になった。前節ホームで勝った意味も大きいが、ボケンセのブーイング渦巻くラ・ボンボネーラで奪ったアウェイゴール1の意味が何よりも大きかった。早い時間帯でゴールを決めたFWペローネの"神への感謝"は、彼やチームがこの時点でベスト8進出にある程度の可能性を見いだせたからである。3連覇を試みていたディフェンディング・チャンピオンを破ったことで自信もついたナシオナル。次はリーベルを破ったアトレチコ・パラナエンセと相見えるが、しぶとい試合運びができればさらに上も狙えるだろう。


 写真右上; DFダニエル・ディアス ( ボカ / 下 ) との競り合いに勝ち、ヘディングでゴールネットを揺らせたFWディエーゴ・ペローネ ( ナシオナル・モンテビデオ ) 。
 写真左下; ゴールを決めたFWディエーゴ・ペローネ ( ナシオナル・モンテビデオ ) は指を天にかざして神に感謝の意を示した。


コッパ・スダメリカーナ 2006 決勝トーナメント1回戦 2nd.Leg (12/10/2006)
ボカ・ジュニオールス 2-1
(PK:1-3)
ナシオナル・モンテビデオ
アルド・ボバディージャ GK アレヒス・ビエーラ
ウーゴ・イバーラ
ダニエル・ディアス
マティアス・シルベストレ
ファン・クルポビエッサ
DF パブロ・カバジェーロ
ディエーゴ・ファウメ
ダニエル・ゴディン
アドリアン・ロメーロ
パブロ・レデスマ
( ニコラス・ベルトーロ )
フェルナンド・ガーゴ
クラウディオ・モレル・ロドリゲス
ネリ・カルドーソ
( アンドレス・フランソーイア )
MF ロドリーゴ・バスケス
ホルヘ・ブリーテス
ハビエル・デルガード
マルセーロ・テヘーラ
( ホルヘ・マルティネス )
ロドリーゴ・パラシオ
ギジェルモ・バロシュケロット
FW ディエーゴ・アロンソ
( ホセ・ルイス・ガルセス )
ディエーゴ・ペローネ
( ディエーゴ・アリスメンディ )
ロドリーゴ・パラシオ 56
ニコラス・ベルトーロ 84
ゴール 16 ディエーゴ・ペローネ
ロドリーゴ・パラシオ
クラディオ・モレル・ロドリゲス
ニコラス・ベルトーロ
イエロー
カード
ハビエル・デルガード
アレヒス・ビエーラ
ホルヘ・ブリーテス
レッド
カード
ダニエル・ゴディン
リカルド・ラボルペ 監督 マルティン・ラサルテ
主審; カルロス・エウジェーニオ・シモン ( ブラジル )
スタジアム; ラ・ボンボネーラ ( ブエノスアイレス )
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