Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜 オシム流はマラカナンにあり? フラメンゴ、快勝で10位に浮上。
第29節 フラメンゴ 3-0 コリンチャンス
ブラジル全国選手権は、10月14〜15日に第29節が行われた。リオ・デ・ジャネイロのマラカナンで行われた フラメンゴ×コリンチャンス は、MFヘナットのPKなどで計3点を奪ったコリンチャンスが快勝。順位も今季最高の10位に躍進した。 試合は、フラメンゴのワンサイドゲームになった。優位に試合を進めていたフラメンゴはFWオビーナやMFヘナットらがゴール前に絡んでいく。そして22分、DFマリーニョがクリアしようと蹴ったボールを倒れていたFWサービオが足に当てるとボールはペナルティエリア中央のスペースへ。そこに詰めていたMFレオ・メデイロスがゴールに蹴りこんでフラメンゴが先制した。なおも攻め続けたフラメンゴは決定機を何度も演出。そして迎えた前半ロスタイムにオーバーラップしたDFフアンがペナルティエリア内でDFマリーニョに倒されてフラメンゴがPKを獲得。これをMFヘナットがきっちり決めてリードを2点とした。 後半もフラメンゴが相手を圧倒。52分にはカウンターからFWオビーナが左サイドのスペースにスルーパスを出すと、これをDFフアンがゴール右隅に蹴りこみ3点目をゲットした。コリンチャンスは一矢報いようと必死に反撃するが、シュートミスやオフサイド、さらにはGKブルーノの冷静なセービングなどもあってゴールを奪えず、フラメンゴを慌てさせるまでには至らなかった。 フラメンゴは自信をもって90分間を乗り切り、質の高いサッカーを披露。ボールのないところでも選手個々がそれぞれに考えて走り、あたかもイビツァ・オシム日本代表監督の理想に沿うかのような試合をしてみせた。ジーコ ( 元ブラジル代表 ) を擁した1980年代のような輝きを取り戻してはいないが、2部降格に怯えていた過去2シーズンよりも強くなったのは間違いない。ネイ・フランコが監督に就任してから、明らかにこのクラブは変わったのだ。 一方コリンチャンスは、名将エメルソン・レオンを招聘してもチームとしてのまとまりが薄く、依然として浮上のきっかけをつかめていない。先のスダメリカーナでも敗退が決まり、その試合でレオン監督と口論になったMFカルロス・アウベルト ( 元FCポルト ) が以後の試合に出られなくなるなど、チーム内のごたごたも絶えない。このクラブは、テベスがいないとダメなのか。 写真; 前半ロスタイムにPKを沈めたMFヘナット ( 11番 ) に駆け寄って喜びを分かち合うフラメンゴの選手たち。
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