Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜 拮抗したクラシコを見事に制したサントス、3位に再浮上。
第27節 コリンチャンス 0-3 サントス
ブラジル全国選手権は、10月4〜5日に第27節が行われた。サンパウロのパカエンブーで行われた「クラシコ・パウリスタ」 コリンチャンス×サントス は、MFゼ・ホベルト ( 元ブラジル代表 ) のゴールなどでサントスが快勝。勝ち点を46に伸ばして順位も3位に浮上した。 試合は、開始5分に訪れたセットプレイの場面でGKファービオ・コスタがパンチングした際MFクレーベル・サンターナと空中で接触。ピッチに肩から落ちてしまい、以後のプレイができず負傷退場となってしまった。サントスに嫌な空気が流れ、コリンチャンスがボールを支配し始めると、9分にはFWアモローゾがミドルシュート。14分にはFWアモローゾのスルーパスをMFホジネイがシュートに持ち込み、チャンスをつくっていった。サントスは21分にセットプレイからFWホドリーゴ・チウイのヘディングシュートで反撃に転じるが、攻勢を続けていたのはコリンチャンスだった。試合が動いたのは40分、DFクレーベルが左足でゴール右隅に吸い込まれる綺麗なフリーキックを決め、サントスが先制した。 後半もコリンチャンスがボールを支配したが、サントスはGKフェリッピがスーパーセーブを連発して失点を防ぐと、終盤には代わって入った選手が次々とチームに貢献する。78分、DFクレーベルが前線にフィードしたボールをMFゼ・ホベルトが右にダイレクトパス。このボールを途中出場のFWレアンドロがゴール左隅にシュートを突き刺して追加点をゲット。トドメは80分、途中出場のMFホドリーゴ・タバタが左サイドにパスを出す素振りを見せつつペナルティエリアにスルーパスを供給。タテに走っていたMFゼ・ホベルトが反応してゴールに流し込み、3点目を奪ったサントスが勝利をおさめた。 コリンチャンスは決して悪い内容ではなかったが、完敗してしまった。相手守護神の負傷退場で主導権を握ったが、奇しくも第二キーパーのフェリッピが大活躍。幾度となくつくった決定機は全て"代役"の前に屈してしまった。結果は残念な形になったが、次節以降に巻き返しを図りたいところ。連覇は不可能に近いが、スダメリカーナ出場圏内ぐらいまでは順位を上げたいところである。 一方サントスは、GKフェリッピの好守で失点を阻止し、効率よく3点を奪ってクラシコを制した。攻守のバランスでは相手に見劣りしたが、それでも勝てたのは戦う気持ちで上回っていたからであろう。また、ルシェンブルゴの采配もぴったりハマり、投入された選手たちはそれぞれに仕事を全うした。この勝利で3位に浮上したサントス。首位サンパウロとの勝ち点差はなかなか縮まらないが、優勝の可能性は充分残されている。
写真右上; 80分にゴールを決めたMFゼ・ホベルト ( サントス / 10番 ) は広告看板を飛び越えて2枚目のイエローカードを食らい、退場処分になった。
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