Primera Liga Argentina 2006/2007 Apertura 〜アルゼンチン1部リーグ〜 終盤の大逆転劇。ボカ、残り20分で3点を奪ってベレスを一蹴。
前期 第9節 ボカ・ジュニオールス 3-2 ベレス・サルスフィエール
アルゼンチン1部リーグは、9月29日〜10月1日に前期リーグの第9節が行われた。ブエノスアイレスのラ・ボンボネーラで行われた ボカ・ジュニオールス×ベレス・サルスフィエール は、FWロドリーゴ・パラシオのゴールで終了間際に逆転したボカが勝利をおさめた。 試合は、思わぬ展開になった。序盤ボールを支配したボカは、16分にMFネリ・カルドーソ、17分にはFWパラッシオと立て続けに決定機をつくる。だが先制したのはベレス。28分、DFマキシミリアーノ・ペジェグリーノがコーナーキックに頭で合わせてあっさりとゴールを奪うと、勢いにのったベレスは35分にもゴール前に飛びこんだFWマウロ・サラーテがゴールネットを揺らせて2点目。なんとボカを相手に 2-0 とリードして前半を折り返した。ボカは40分にDFクルポビエッサがラフプレイで一発退場に処せられた。数的不利で2点のビハインドを背負った選手たちに対するボケンセのブーイングは、すさまじいものだった。 ところが、後半に入ると形勢が逆転。57分にDFファビアン・クベーロの退場で試合の流れが変わると、ボカは相手陣内でボールを支配。そして70分にスルーパスに反応したMFフェルナンド・ガーゴが右足で豪快に蹴りこんで今季初ゴールをマークした。さらにボカは76分にもドリブルであがったDFモレル・ロドリゲスのスルーパスをFWパラッシオが沈めて同点に追いついた。主導権を掌握したボカはなおも攻め続けると、90分にFWパラッシオがMFパブロ・レデスマのパスを受けてシュート。ボールはGKセッサの脇を抜けてゴールネットに吸い込まれた。2点差をひっくり返したボカの鮮やかな逆転勝利に、スタンドを埋めたボケンセの大合唱はしばらく鳴りやまなかった。 ボカ・ジュニオールスは思わぬ形で先に2点を奪われる苦しい展開を強いられたが、後半は相手に攻めさせない完璧な試合運びで見事逆転に成功。首位としての貫禄を存分に見せつけた。スダメリカーナの3連覇も狙っているとは思われるが、前期の優勝も当然ながら狙うボカ。ラボルペの就任以降調子を崩したという世論もあるが、好調を持続しているFWロドリーゴ・パラシオを軸にした攻撃の破壊力は衰えを知らず。粘り強く攻めて逆転したことで、チームにも勢いが出そうだ。 一方ベレス・サルスフィエールは、前半こそ良い形で試合を進めて2点を奪ったが、後半は全く別のチームのように沈黙。ボールも前線に送るのがやっとで、後半に限れば1本もシュートを打てず、攻めさせてもらえなかった。ルッソ監督は3点目を狙って3トップにメスを入れたが、変わって入った選手が前線で孤立。采配は失敗に終わった。サポーターの間では、前半ボカの守備ラインをかき回していたFWマウロ・サラーテを途中でベンチに下げたことへの反感が強かった。勝てる試合を落とした代償は、必ずや後に大きく影響するに違いない。 写真; 終盤に2点を決めてチームを逆転勝利に導いたFWロドリーゴ・パラシオ ( ボカ・ジュニオールス ) 。
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