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Copa NISSAN Sudamericana 2006 〜 コッパ・スダメリカーナ 2006 〜

ボタフォゴ怒濤の総攻撃も実らず。フルミネンセはかろうじて敗北を回避。
ブラジル・グループ 1st.Leg ボタフォゴ 1-1 フルミネンセ

 コッパ・スダメリカーナは、9月7日にブラジルで1試合が行われた。ブラジルはリオ・デ・ジャネイロのマラカナンで行われたブラジル国内の「クラシコ・カリオカ」 1st.Leg ボタフォゴ×フルミネンセ は、MFアロウカのゴールで同点に追いついたフルミネンセが、かろうじて引き分けに持ち込んだ。

 この試合前、ボタフォゴの一部の若いサポーターたちが、フルミネンセのサポーターに対して暴力事件を起こした。この暴動でフルミネンセのサポーターの1人メイレルさんが死亡、他2人が重傷を負うという惨劇に発展した。なお、主犯格の数名はリオ・デ・ジャネイロ州の警察に現行犯逮捕された。
 悲劇を受けて始まったクラシコは、フルミネンセが立ち上がりの時間を支配。8分にDFホージェルのクロスにFWトゥッタが2度詰めて決定的な場面をつくった。しかし16分にMFジギーニョに肘打ちをお見舞いしたMFジュリアーノが一発レッドで退場したが、それでもフルミネンセは主導権を譲らず、29分に均衡を破った。ボタフォゴの最終ラインに一瞬生まれたスペースにMFアロウカが飛びこむとFWトゥッタのクロスをゴールに結びつけた。試合前に亡くなったサポーターに捧げるアロウカの一発で、フルミネンセがリードして前半を折り返した。
 ところが、後半に入るとそれまで守勢にまわっていたはずのボタフォゴが一転、総攻撃に転じる。48分、49分に途中出場のMFウィリアンがシュートを放つと、50分にはFWジェフェルソン・フェイジョンが、さらに53分にはMFクライトンも攻め上がってシュート。テンポよく次々に攻撃を仕掛けていった。フルミネンセは60分にDFマルセーロ ( ブラジル代表 ) がドリブルで攻め上がり、ウェールズ戦で見せたような強烈なシュートを放ったがゴールならず、フルミネンセの後半の攻撃はこれだけ。残りの時間はボタフォゴが怒濤の攻撃を繰り返した。
 そして迎えた62分、ロングスローをMFクライトンが肩のあたりで流したボールをMFヘイナウド押し込み、ゴールネットを揺らせた。この一連のプレイに関して、フルミネンセ陣営はスローインがファウルスローだったことやMFクライトンの反らしがハンドであったと猛烈に主張したが、主審はこれらの主張を無視してMFヘイナウドのゴールを認めた。完全に試合の流れをつかんだボタフォゴは、試合終了間際まで雨あられの如くシュートを打ち続けたが、GKジエーゴが瀬戸際で失点を阻止し、1-1 の同点で試合終了を迎えた。

 ボタフォゴは、前半と後半とで全く別の戦法をとった。クッカ監督は前半、体力を温存して相手にボールをまわさせ、体力が消耗した後半の45分で一気に畳みかけるつもりで試合に臨んだことを後に打ち明けたが、その作戦通り前半はDFフイのシュートを含めて数えるほどしか攻撃を仕掛けなかった。しかし後半は凄まじい攻めで相手陣内をかきまわした。90分間で打たれたシュート数は26本。勝負所を見極めた独特の作戦は巧妙だったが、1点しか奪えなかったのは想定外だったに違いない。決定力不足は解消されたはずであり、ファンの期待は次節に向けられている。

 対するフルミネンセは、試合前のサポーター死亡事件がチームに暗い影を落としたが、試合そのものは悪くはなかった。攻め込まれた後半はさておき、前半は素早いボール回しでリズムをつくっていた。FWトゥッタら前線の決定力不足が気になるところではあるが、引き分けで終えたことで次節につながったのは事実だ。強力なボタフォゴの攻撃を次節も食い止めきれるかどうかが焦点になる。

 写真右上; MFジュニオール・セーザル ( ボタフォゴ / 右 ) のシャツを握ってボールを追うMFアロウカ ( フルミネンセ / 左 ) 。
 写真左下; 29分に先制点を決めたMFアロウカ ( フルミネンセ ) 。


コッパ・スダメリカーナ 2006 ブラジル・グループ 1st.Leg (07/09/2006)
ボタフォゴ 1-0 フルミネンセ
ロペス GK ジエーゴ
ハファエウ・マルケス
( ウィリアン )
ジュニーニョ
アスプリージャ
フイ
DF ヒスッチ
アンデルソン
チアーゴ・シウバ
ホージェル
ヘイナウド
クライトン
ジギーニョ
( ビウ )
ジュニオール・セーザル
MF マルコン
ホーメウ
( アンジェロ )
アロウカ
ジュリアーノ
ジェフェルソン・フェイジョン
リーマ
( ワンド )
FW オズマール
( マルセーロ )
トゥッタ
( レニー )
ヘイナウド 62 ゴール 29 アロウカ
ジギーニョ
ジェフェルソン・フェイジョン
イエロー
カード
ヒスッチ
ホージェル
マルセーロ
レッド
カード
ジュリアーノ
クッカ 監督 アントーニオ・ロペス
主審; ワグネール・タルデッリ
スタジアム; マラカナン ( リオ・デ・ジャネイロ )
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