Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜 湧き上がるパレストラ・イタリア。ベルドン、逆転でクラシコを制す。
第23節 パウメイラス 3-1 サンカエターノ
ブラジル全国選手権は、9月9〜10日に第23節が行われた。サンパウロのエスタジオ・パレストラ・イタリアで行われた「クラシコ・パウリスタ」 パウメイラス×サンカエターノ は、序盤のうちに3点を奪ったパウメイラスがアグレッシブな試合をものにした。 試合は、開始早々動いた。2分、右コーナーキックがこぼれたところをFWマルセリーニョがミドルレンジからシュート。ボールはホップして鋭く伸び、ゴール右隅に突き刺さった。素晴らしいゴールでサンカエターノが先制した。サンカエターノは4分にも決定的なチャンスをつくったが、FWウェウリントン・アモーリンのシュートは惜しくも枠の外に逸れ、2点目奪取とはいかなかった。するとパウメイラスは7分、右コーナーキックをDFダニエウが頭で合わせて同点に追いついた。 これで試合の流れを引き寄せたパウメイラスは19分、DFパウロ・バイエルのシュートをGKマウロが弾くとMFウェンデウがエンドラインぎりぎりのところから柔らかいクロスを供給。そこに詰めていたDFパウロ・バイエルが頭で合わせて逆転に成功した。パウメイラスの攻撃はなおも止まらず、32分にはFWエジムンドがドリブルでゴール前に切れ込むとシュートをゴール右隅に決めて3点目。後半は追加点のチャンスを逃したが相手にもゴールを与えず、パウメイラスが 3-1 で勝利をおさめた。 パウメイラスは前節サントスに敗れるまで、なんとリーグ再開後11戦無敗を記録。ワールドカップ中断中に就任したチッチ監督は、第10節終了時に降格圏内に沈んでいたチームを一気に中位まで押し上げた。優勝を狙うには厳しいかもしれないが、リベルタドーレス出場枠は充分狙える位置にあり、チームのモチベーションもすこぶる高くなっている。パレストラ・イタリアに足を運ぶパウメイレンセの数が飛躍的に増えたことも、今のチームの好調さを表している。 対するサンカエターノは痛い逆転負けを喫した。開始早々の先制点で相手の出鼻をくじいたところまではよかったが、その2分後に訪れた決定機を得点にできなかったことで試合の主導権をつかみそこねた。もし開始4分で 2-0 としていれば主導権はサンカエターノが握っていたに違いない。2004年のファブリッシオ・カルバーリョ、2005年のエジウソンのような絶対的なセンターフォワードの存在が、今のチームに求められているのではないだろうか。
写真右上; 19分、頭で逆転のゴールを決めたDFパウロ・バイエル ( パウメイラス / 左 ) 。右 ( 10番 ) はMFジュニーニョ・パウリスタ ( 元ブラジル代表 ) 。
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