Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜 不用意なファウルでフラメンゴ自滅。インテルナシオナウが白星を飾る。
第22節 フラメンゴ 1-2 インテルナシオナウ
ブラジル全国選手権は、9月2〜3日に第22節が行われた。リオ・デ・ジャネイロのマラカナンで行われた フラメンゴ×インテルナシオナウ は、FWフェルナンドンのPK2発でインテルナシオナウが逆転勝利をおさめた。 試合は、序盤から互いに攻め合って幕を開けた。最初の決定機はフラメンゴがつくる。19分DFフアンのクロスにFWオビーナが頭で合わせた。GKクレーメルが身を投げ出してキャッチしたが、フラメンゴは良い形をつくった。その後も一進一退の攻防で引き締まった試合は、40分に動いた。中盤に引いてボールを受けたFWオビーナが右サイドに開いていたMFヘナット・アウグストにボールを渡して前方にダッシュ。ヘナット・アウグストは相手を引きつけた上でスルーパスを出した。そこに走り込んだFWオビーナがペナルティエリアに入ったところで右足を振り抜くと、ボールはカバーに入ったDFエジグレの脚に当たって軌道が変わり、ゴール右隅に転がっていった。ヘナット・アウグストとの綺麗なワンツーでシュートを決めたFWオビーナのゴールでフラメンゴが先制した。 ところが、フラメンゴ主導で進んでいたはずの試合は後半になるとインテルナシオナウに流れが傾く。FWフェルナンドンの高さを生かしたハイクロスで相手ゴールに迫っていったインテルナシオナウは、56分にFWイアルレイがMFパウリーニョに倒されてPKを獲得。これをFWフェルナンドンが冷静に沈めて同点としたインテルは、61分にもドリブルでペナルティエリアに侵入したMFアドリアーノが後方からDFパウリーニョに倒されてPKを獲得。FWフェルナンドンが再び決めて、インテルナシオナウが逆転した。負けられないフラメンゴは最後まで諦めずに攻めたが、相手の守備を崩しながらシュートのタイミングを外すなどして追いつけず、試合は 2-1 でインテルナシオナウが制した。 フラメンゴは、欠場中のFWルイゾンに加えて左太ももを痛めたFWサービオも大事をとって欠場。しかし、代役のFWオビーナは前線で良い動きを見せ、40分にはゴールを決めるなど監督の期待にしっかりと応えた。守備でも相手に決定的な仕事をさせず、攻守に安定していたかに思われたその矢先に不用意なファウルで2つのPKを献上。結局これが黒星に直結してしまった。チームとしての結束が日に日に固くなっているだけに、この日のような負け方はもったいないとしか言いようがない。 対するインテルナシオナウは、流れの中から崩すことはできなかったが、フェルナンドンのPK2発で逆転に成功した。少しでも多くの勝ち点を得て上位にくらいついておきたい今の彼らにとって、この勝利は大きい。リベルタドーレスの頃とはだいぶ顔ぶれが違ってはいるが、南米を制した自信があれば過渡期である今を乗り越えていくことは充分可能であろう。
写真右上; うなだれるフラメンゴの選手たちを尻目にガッツポーズを見せて喜ぶFWフェルナンドン ( インテルナシオナウ / 左 ) は、この日2発のPKでチームを救った。
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