Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜 中だるみの90分。マラカナンのクラシコは中途半端な内容でエンパテ。
第22節 フルミネンセ 1-1 バスコ・ダ・ガマ
ブラジル全国選手権は、9月2〜3日に第22節が行われた。リオ・デ・ジャネイロのマラカナンで行われた「クラシコ・カリオカ」 フルミネンセ×バスコ・ダ・ガマ は、互いに戦意が足りず 1-1 で引き分けた。 試合は、静かな立ち上がりで互いに相手の出方をうかがいながら慎重なプレイに終始。前半は指で数えるほどしか決定機のない内容だった。ハーフタイムに両軍選手はそれぞれの監督から叱られたらしく、後半の内容は前半とはまるで異なるものになる。フルミネンセは、MFジュリアーノら中盤が積極的に攻撃参加して決定機を3回ほど演出。対するバスコもFWジェアンがドリブル突破から決定的な場面をつくった。GKジエーゴの勇気ある飛び出しによって阻まれたが、両者ともに徐々に良い形をつくっていった。そして71分に試合が動く。FWレニーに代わって登場したFWオズマールが細かいドリブルで前線にスペースをつくり、そこにスルーパスを供給。これをFWトゥッタが落ち着いてゴールに沈めてフルミネンセが先制した。しかしその7分後にはMFホーメウがペナルティエリア内でFWファイオーリのシャツを引っ張ったところを主審に指摘されてバスコがPKを獲得。MFモライスがGKジエーゴの逆をつくシュートを決めて同点とした。だがその後スコアボードに変化はなく、試合は 1-1 で引き分けた。 フルミネンセは、若手主体の布陣で打倒バスコに挑んだが、不用意なファウルで相手にPKを与えた結果、せっかくの勝利の機会をみすみす逃してしまった。勝てそうで勝てない悪い流れは依然断ち切れておらず、両サイドバックの攻撃参加もさほど多くは見られなかった。つまらないファイルをしないことは当然だが、攻撃のバリエーションを増やすこともまた必要だ。 対するバスコ・ダ・ガマは、FWエジウソンに関するチーム内のごたごたもあって、選手たちの気持ちがまとまらないままクラシコを迎えた。かろうじて引き分けたが、試合の主導権をつかめず劣勢の時間も多かった。3日後に控えたコッパ・スダメリカーナに備えて力を温存したのか。勝ちきれず5位転落もやむなしか。 写真; 相手と競り合って顔面にボールが当たり、顔を歪ませるDFヒスッチ ( フルミネンセ / 左 ) 。
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