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Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜

さらばブラジル。若き男たちの活躍の場はイングランドに決定。
テベスとマスチェラーノ、ウェストハム・ユナイテッドへ移籍

 例に漏れず今年も欧州夏の移籍市場は慌ただしく、市場閉幕の8月31日に大きな動きが起こった。イングランドの名門ウェストハム・ユナイテッドが、コリンチャンスで活躍してきたFWカルロス・テベスとMFハビエル・マスチェラーノのアルゼンチン代表選手2名を獲得したと発表。世界中に衝撃が走った。

 ワールドカップでも活躍したテベスとマスチェラーノの2人は、先日まで所属していたコリンチャンスで元ブラジル代表監督のエメルソン・レオン ( 元清水エスパルス / ヴェルディ川崎 / ヴィッセル神戸 の監督を歴任 ) と衝突。代表の親善試合に行かせないとするレオンと、強引にでも代表に合流しようとしたテベスとマスチェラーノとの間に大きな確執が生まれたことに端を発した。
 レオンの主張を耳にしたテベスはいち早くブエノスアイレスに帰省。地元のライブハウスで歌を歌うなどの行動をとってコリンチャンスの首脳陣の怒りも買っていた。マスチェラーノは第20節のグレーミオ戦でレッドカードを受け、第21節のサンカエターノ戦に出場できなくなったことを口実にアルゼンチンに帰国。両者ともにエメルソン・レオンに反旗を翻した格好になり、両者の関係はもはや修復不可能になってしまった。

 欧州夏の移籍市場が閉じられる8月31日までに、テベスとマスチェラーノの2人の移籍先を決めておきたかった代理人は、水面下で欧州各国のクラブ関係者と交渉を進めていたという。一部報道では、ミラン、インテル、レアル・マドリー、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッド、そしてアーセナルと移籍先に関する様々な憶測が飛び交ったが、テベスとマスチェラーノの2人が身を置くことになったクラブは、上記のいずれでもなかった。

 ウェストハム・ユナイテッドは公式サイト上で2人の獲得を公表。また、テベスの公式サイト Carlitos Tevez でも、テベス自身がウェストハムへの移籍を認める主旨のコメントを掲載した。

 ウェストハムが両者を獲得するにあたって、コリンチャンスのメインスポンサー MSI は当初2人の放出に難色を示していたが、8月31日になって2人の放出を容認。これもまた、今回の移籍を実現させる決定打になった。
 両者の契約はロンドン市内で交わされたが、移籍金などの詳細はウェストハム側によって公表されていない。明らかになっていることは、契約期間がそれぞれ2007年7月までのおよそ1年間であるということだけである。

 ともに1984年にアルゼンチン国内で生まれ、ボカ・ジュニオールスとリーベル・プレートという相反する2つのビッグクラブでそれぞれ成長。MSI のビッグマネーによってコリンチャンスに導かれた22歳の男たちは今、欧州への旅立ちに決意を新たにしていることだろう。2人の今後がおおいに楽しみではある。
 テベスの移籍によって 2004年11月から MSI が進めてきた コリンチャンス大改造計画 は、その第一期がとりあえず終焉を迎えることになった。MSI が目指してきた野望の終わり方は、このような形でよかったのだろうか。

 写真; コリンチャンスを離れ、ウェストハム・ユナイテッドへの移籍が決まったFWカルロス・テベス ( 右 ) とMFハビエル・マスチェラーノ ( 左 ) 。

◎情報提供元 : Rhotse さん

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