Copa TOYOTA Libertadores 2006 〜コッパ・リベルタドーレス〜 難敵チーバスに何もさせず。サンパウロが2年連続の決勝進出!
準決勝 2nd.Leg サンパウロ 3-0 チーバス・デ・グアダラハーラ
コッパ・リベルタドーレスは、8月2日に準決勝の 2nd.Leg が行われた。ブラジルはサンパウロのモルンビーで行われた サンパウロ×チーバス・デ・グアダラハーラ は、FWレアンドロの先制弾を皮切りに計3点を奪ったサンパウロが文句なしの快勝。この結果、2試合合計 4-0 でサンパウロが2年連続の決勝進出を果たした。 試合は、7分にカウンターから前線に持ち込んだMFダニーロがシュートを放ち、9分にはMFジュニオールがフリーキックを直接狙うなど、立ち上がりからサンパウロが優位に試合を進めた。だが、1点奪うと状況が変わるチーバスも負けじと応戦。18分には前線でボールを受けたMFラモン・モラーレスの放ったシュートが、相手選手に当たって軌道が変わる。だが、そのボールをGKホジェーリオ・セーニが苦しい体勢から左足を上げて、ゴールに吸い込まれそうなボールを弾いた。チーバスにとって惜しいシーンはまだ続き、21分にはFWバウティスタが決定的な場面でシュートを浮かすミス。27分には幸運な判定で得たPKをGKホジェーリオ・セーニに阻まれ、何度も訪れた先制の機会をチーバスは逃し続けた。決定機を逃し続けたツケを、その後チーバスは味わわされることになる。 試合は33分に動いた。善戦でくさびになったFWヒカルド・オリベイラがFWレアンドロとのワンツーで抜け出してシュート。これはGKサンチェスの身体に当たったが、そのこぼれ球をFWレアンドロが押し込み、サンパウロが欲しかった先制点を奪った。これで無駄な緊張のとれたサンパウロはさらに攻め立て、40分にはFWヒカルド・オリベイラのボールキープからパスをもらったMFミネイロが右足を振り抜いた。ゴールネットに突き刺さったこのシュートで、サンパウロは2点のリードを保って前半を折り返した。 後半もサンパウロが主導権を掌握。48分、FWレアンドロから右サイドにボールが渡るとMFソウザがゴール前にクロスを供給。このボールをFWヒカルド・オリベイラが頭で合わせて今大会初得点をマークした。嬉しさのあまり conmebol.com ( 南米サッカー連盟の公式WEBサイト ) の看板を蹴破るほど、彼にとって嬉しいゴールだった。これで勝負はほぼ決まった。 残された時間で5点以上とるのが最低条件となったチーバスは、75分にDFエクトール・レイノーソが審判の目の前で相手選手に膝蹴りを喰らわせて一発退場。数的不利にも追い込まれ、準々決勝以前の強さや勢いはすっかり影を潜めた。それでも何度か攻め崩すシーンも見られたが、ゴールまでには至らず。サンパウロが 3-0 で勝利した。 サンパウロは、難敵チーバスを相手にしても苦戦せず、終わってみれば納得の快勝だった。ブラジル全国選手権ではサントスにみすみす勝ち星を与えてまでこの日のために万全を期した。それが功を奏したのかは不明だが、彼らは最高の結果を得ることができた。FWヒカルド・オリベイラにはすでにベティス ( スペイン ) 復帰がささやかれ、DFアンドレ・ジーアス不在のディフェンス・ラインを不安視する声もあるが、サンパウロは不安要素をはねのけ、リベルタドーレス連覇を成し遂げることができるのか。南米の頂点を巡る争いは、もうすぐだ。 対するチーバス・デ・グアダラハーラは、前半に訪れた決定機でゴールを奪うことができなかったのが尾を引いてしまい、敗れ去った。GKホジェーリオ・セーニのファインセーブを除いても彼らがハズした決定機は複数あった。2点のリードを許して迎えた後半も彼らの集中は切れなかったが、なおも彼らに得点が生まれることはなかった。3失点目を喫してからは多少勢いを失ったようにも感じられた。45分で4点以上をとらなければならない現実の壁に、愕然としたのも無理はないだろう。これで2年連続のベスト4、そして2年連続の準決勝敗退となったチーバス・デ・グアダラハーラ。彼らにとって決勝進出は至難の業なのか。
写真右上; 33分に先制点を奪取したFWレアンドロ ( 中央 ) に駆け寄って喜び合うサンパウロの選手たち。
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