Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜 勝負の分かれ目はセットプレイ。コリンチャンス、レオン就任後初黒星。
第20節 コリンチャンス 0-2 グレーミオ
ブラジル全国選手権は、8月26〜27日に第20節が行われた。サンパウロのパカエンブーで行われた コリンチャンス×グレーミオ は、セットプレイを確実に決めたグレーミオが 2-0 でコリンチャンスを一蹴した。 試合は、開始早々中央を切り裂くスルーパスに反応したMFルーカスがゴール前に飛びだす。ルーカスのシュートは惜しくも枠の外側に逸れたが、グレーミオが大きなチャンスをつくった。コリンチャンスも攻勢に出たが、良い形で攻撃を仕掛けていたグレーミオが30分に先制。右コーナーキックをDFエバウドが頭で合わせてゴールネットを揺らせた。 劣勢だったコリンチャンスはハーフタイムにFWハファエウ・モウラを投入。3-6-1 から 3-5-2 にシフトチェンジして態勢を立て直したが、1点が遠く。60分にはMFマスチェラーノが退場する。対してグレーミオは素早い攻めで相手を攪乱。積極的に追加点を狙いにいくと、その気持ちが80分に実を結んだ。MFチェコのコーナーキックにFWホムーロが頭で合わせて2点目をゲット。直後にMFルーカスが退場するも、グレーミオは相手を寄せつけず勝利した。 コリンチャンスは、ホームのサポーターの前で醜態をさらしてしまった。守備は比較的安定していたが、FWナジソンの1トップが機能せず連携ミスが続発。FWハファエウ・モウラが投入されても嫌な流れを断ち切ることができなかった。就任してから3戦無敗だったエメルソン・レオン監督にとっても初黒星を喫した日になった。FWテベス不在による影響は大きく、コリンチャーノの中には「レオンでもダメなのか…」とぼやく人々もいるという。ファンを納得させる意味でも勝っておきたかった試合。これを落とした意味は決して小さくない。 対するグレーミオは、しっかりと自分たちのサッカーができていた。MFルーカスやMFチェコを起点とする攻撃も機能し、普段の4バックも無難に仕事をこなしていた。流れの中からゴールが生まれなかったのは残念だが、とにかく結果が全ての世界。セットプレイを確実に点に結びつけるあたりに、今のグレーミオの好調さを垣間見ることができた。この勝利でグレーミオは勝ち点32。得失点差で4位バスコを上回り、なんと3位に浮上した。昨年2部に落ちていた名門の大躍進に、グレミスタの大きな期待が寄せられている。
写真右上; 30分に右からのコーナーキックに頭で合わせて先制ゴール。両手を広げて喜ぶDFエバウド ( グレーミオ / 中央 ) 。
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