Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜 調子の差は歴然。サントス、難なく勝って首位に2差の単独2位。
第17節 サントス 2-0 クルゼイロ
ブラジル全国選手権は、8月16〜17日に第17節が行われた。サントスのビラ・ベウミーロで行われた サントス×クルゼイロ は、FWホドリーゴ・タバタのゴールなどでサントスが完勝。首位サンパウロに勝ち点差2まで詰め寄った。 試合は、チームの調子の差が如実に表れた。立ち上がりからボールを支配したサントスは相手陣内で試合を進める。8分にはMFクレーベル・サンターナのロングパスからチャンスをつくり、そして18分に先制。DFクレーベルの右コーナーキックにファーサイドで待っていたFWウェウリントン・パウリスタが、GKラウロとクロスバーの間を通すシヘディングュートでゴールネットを揺らせた。サントスはその後も右から左から随所にチャンスメイク。終始クルゼイロを圧倒して前半を終えた。 展開が少し落ち着いた後半には、クルゼイロも盛り返す。だがFWアレッサンドロ頼みの攻撃には可能性が感じられなかった。比べて余裕をもって試合を進めたサントスは81分、FWレアンドロが前線でドリブルを仕掛けて相手3人をひきつけると、フリーになっていたMFホドリーゴ・タバタにパス。MFホドリーゴ・タバタは右足でボールをもつと、飛び出したGKラウロの左脇の下を狙ってインサイドキック。ゴールに流し込んだ。このゴールでトドメを刺したサントスが勝ち点3を獲得した。 サントスは、MFクラウディオ・マルドナード ( チリ代表 ) の離脱に加えてMFホドリーゴ・タバタ、FWヘイナウドといった主力がベンチスタートと、フルメンバーではない布陣で試合に臨んだが、代わって出た選手たちが己の仕事を全うしてチームを勝利に導いた。相手が不調だったことにも助けられたが、相手陣内で試合を進めることができたのが大きかった。ゴールシーン以外でも多くのチャンスをつくっていた。MFホドリーゴ・タバタの代役としてスタメンを張ったMFアンドレは、ミドルシュートにゴール前への飛び出しと攻撃にアクセントをつける良い動きをみせていた。この日のサントスに死角は見当たらなかった。 一方のクルゼイロは、代表選手の離脱が結果に大きな影響を及ぼした。GKファービオ、MFワグネールとチームの中心的存在がセレソンに招集されたため、ラウロとサンドロでその穴を埋めようとしたが無理だった。それを差し引いても、FWジウがスペインに移籍したことで明らかに攻撃力が低下している。FWエウベル ( 元バイエルン・ミュンヘン ) のコンディションはまだ上がらず、FWアラウージョ ( 元ガンバ大阪 ) の復帰もまだ先の話。パウロ・セーザル・グスモン監督が辞任し、新監督を迎えての初戦だったが、オズワウド・ジ・オリベイラ監督の初陣を白星で飾れなかった。上位が揃って足踏みしているため、かろうじて6位に留まっているが、今後も調子が上がらないようだとクルゼイロにとっては厳しいシーズンになる。
写真右上; 18分、先制点を頭で決めたFWウェウリントン・パウリスタ ( サントス ) 。
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