Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜 エメルソン・レオンの初陣を勝利で飾ったコリンチャンス、最下位脱出。
第17節 フルミネンセ 1-2 コリンチャンス
ブラジル全国選手権は、8月16〜17日に第17節が行われた。リオ・デ・ジャネイロのマラカナンで行われた フルミネンセ×コリンチャンス は、FWテベスの先制ゴールなど立ち上がりに2点を奪ったコリンチャンスが敵地での接戦を制した。これで勝ち点16としたコリンチャンスは、得失点差でサンタ・クルスを1上回り、久々に最下位から脱出した。 試合は、開始早々動いた。コリンチャンスが後方からボールをつなぐとFWテベスがダイレクトで右サイドのスペースにボールを流し、オーバーラップしていたDFエドゥアルド・ハチーニョがドリブルで右サイドを深くえぐった。ハチーニョはゴール前にグラウンダーのクロスを送り、そのボールをFWテベスが詰めて開始2分でコリンチャンスが先制に成功した。 出鼻をくじかれたフルミネンセは人数をかけて攻勢に転じる。6分にはMFペトコヴィッチが強烈なフリーキックで相手ゴールに迫ったが、GKマルセーロのファインセーブで同点ならず。対するコリンチャンスは10分にセットプレイからDFマリーニョが頭で押し込み2点目を奪取。もっか最下位のコリンチャンスが、なんとフルミネンセを相手に開始10分で2ゴールを奪取した。 劣勢のフルミネンセは、24分にFWトゥッタが倒されて得たPKをトゥッタが自分で決めて1点を返した。コリンチャンスのリードで迎えた後半も、主導権はコリンチャンスが掌握。ぶ厚い攻撃で何度も決定機をつくった。フルミネンセは自陣に下がりすぎて自分たちの形をつくれず悪戦苦闘。79分にMFペトコヴィッチを危険なスライディングで倒したMFパウロ・アウメイダが2枚目のイエローカードで退場になり、フルミネンセは数的優位に立ったが、あと1点が遠く。コリンチャンスが接戦を制した。 フルミネンセは前節、クルゼイロと激しい試合をして最後の最後で勝利を手中にした。チームも上昇気流に乗ったかに思われたが、その前節の疲れが残っていたのか、この日は最下位に沈むチームの守備を崩しきれなかった。相手キーパーのファインセーブもあったが、低迷するチームとの試合では取りこぼしてはいけない。フルミネンセは上位に詰め寄るまたとないチャンスを逸してしまった。 一方、エメルソン・レオン新監督を迎えたコリンチャンスは、見事に勝利をおさめた。4-5-1 の布陣で臨んだエメルソン・レオン監督は「中盤の層の厚さを考えれば、この布陣がベストかと思った」と述べたが、その通りコリンチャンスはこの日中盤を見事に支配できていた。ボールはスムーズにまわり、選手同士の連携も今までに見られないほど優れたものだった。最下位からも脱出できたわけだが、この勝利がぬか喜びにならぬよう、次のボタフォゴ戦も勝ちたいところである。
写真右上; 2分、ゴール前に飛びこんだFWカルロス・テベス ( コリンチャンス / 中央 ) は、GKフェルナンド・エンリーキ ( フルミネンセ ) が寄せる前にシュートを放ち、先制点を奪取。
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