Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜 サポーターに捧げたオリンピコでの勝利。初夏の11月まで、しばしお別れ。
第15節 グレーミオ 1-0 ジュベントゥージ
ブラジル全国選手権は、8月5〜6日に第15節が行われた。ポルト・アレグレのエスタジオ・オリンピコで行われた グレーミオ×ジュベントゥージ は、DFエバウドの豪快なミドルシュートで先制したグレーミオが、ホームで勝ち点3を獲得した。 試合は、開始早々ジュベントゥージが速攻で攻め上がると、グレーミオは人数を割いてボールをつなぐ攻撃で応戦した。グレーミオは13分にMFルーカスのスルーパスを左サイドで受けたFWハフィーニャがドリブルで深くえぐってクロス。FWホムーロの手前でGKアンドレにキャッチされたが決定的なチャンスをつくった。しかしその後は中盤での個人技による攻防が目立ち、ゴールの機会は多く見られなかった。 試合が動いたのは後半。左サイドでフリーキックのチャンスを得たグレーミオはMFチェコの蹴ったボールが壁に当たってこぼれたところを、DFエバウドがゴール約36mの距離からシュート。右足から放たれたボールは鋭く伸びてゴール左隅に突き刺さった。58分のことだった。その後もグレーミオは速攻で何度も追加点の機会をつくった。GKアンドレのファインセーブに阻まれ続けたが、リズムの良い攻撃を繰り返して試合の主導権を握り、勝利をものにした。 グレーミオは、STJDによる判決が適用される前の最後のホームゲームで勝ち点3を獲得した。中盤の底から丁寧につなげる戦術でボールを支配し、リズムの良い攻撃を繰り返していた。DFエバウドのゴール以外でも何度かゴールのチャンスをつくり、サポーターに納得してもらえるだけの試合はしたと言える。放火事件を起こしたのはクラブではなくグレミスタ。だが、主犯格はその中のほんの一部の人間であり、その他の多くのグレミスタには何の罪もない。この日を最後に11月までオリンピコで試合のできないグレーミオにとって、この勝利は無実のグレミスタに捧げた精一杯の愛情表現だった。 次節から初夏の香り漂う11月までの約3ヶ月間、グレーミオはオリンピコでの主催試合を剥奪され "長期ロード" に出る。グレミスタが愛するチームをオリンピコで観戦できるのも、11月1日までお預けとなる。 写真; 豪快なミドルシュートでチームに先制点をもたらしたDFエバウド ( グレーミオ / 中央 ) 。
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