元日本代表監督で現在フェネルバフチェ ( トルコ ) の監督を務めているジーコが、コッパ・ド・ブラジルを批評した。

　リオ・デ・ジャネイロのマスコミによれば、ジーコはトルコに来ていたブラジル人記者の取材を受けた際、「あなたの古巣であるフラメンゴがコッパ・ド・ブラジルで優勝しましたが、これについてどのような感想をお持ちですか？」との質問を受けたという。そのときジーコは、コッパ・ド・ブラジルを酷評した。
　「コッパ・ド・ブラジルは、クラブの実力が正確に反映される大会ではない。２年前はサント・アンドレが、昨年はパウリスタがそれぞれ優勝したように、ブラジル全国選手権で１部にないクラブが優勝することを見てもわかると思うが、トーナメントだと実力のあるチームが必ず頂点に辿り着くことができないことが多い。フラメンゴは優勝したが、だからといってフラメンゴがかつての強さを取り戻したとは言えないと思っている。大会としてのあり方も問題だろう。州選手権や全国選手権と並行して行われる日程だと、チームによってプライオリティが異なるだろうし、今の同杯はまったく参考にならない。コッパ・ド・ブラジルには抜本的な改革が必要じゃないか？」

　やがてジーコの話はフラメンゴの話に移る。
　「コッパ・ド・ブラジルで優勝したこと自体はフラメンゴにとっても嬉しいことだとは思うが、彼らは今ブラジル全国選手権では降格圏内にある。チームの力は、長い期間を戦うリーグ戦でその真価が問われるわけで、降格圏内に沈んでいるチームがブラジルで最も強いと思ってはいけないと思う。フラメンゴはコッパ・ド・ブラジルの優勝に浮かれないよう、気持ちを切り替えてブラジレイロンに臨むべきだ」と苦言を呈した。