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Campeonato Brasileiro 2006 〜ブラジル全国選手権〜

ベイラ・ヒオ放火事件に判決! グレーミオに重い処分が下る。
STJD、グレーミオに8試合のホームゲーム没収と20万ヘアウの罰金を科す

 8月4日、グレミスタ ( グレーミオのサポーター ) による放火事件に関して STJD ( ブラジル最高スポーツ裁判所 ) が判決を下した。サポーターの暴動の責任はクラブにあるとして、グレーミオに8試合のホームゲーム没収と20万ヘアウ ( 日本円で約1,000万円 ) の罰金が科された。

 事の発端は、グレーミオとインテルナシオナウのサポーター同士が試合前に喧嘩を始めたことにあった。警官隊が出動しても騒ぎがおさまることはなく、ハーフタイムを経て迎えた後半開始直前、グレミスタ ( グレーミオのサポーター ) の陣取ったスタンドの近くに置かれていた簡易トイレに火がつけられた。激しく燃える炎はその後、横断幕やスタンドの手すり、座席などにも燃え移り、黒煙がスタンドを包んだ。消化器のみで鎮火できずに消防車までもが出動。「インテルナシオナウ×グレーミオ」の試合は、試合の途中に二度中断した、というものだ。
 この試合後、ウィウソン・ルイス・セネーミ主審は火災事件の全容を CBF ( ブラジルサッカー連盟 ) とポルト・アレグレの警察署に報告。最終的に STJD に委ねられる裁判にまで発展してしまったのであった。

 判決の確定により、グレーミオはエスタジオ・オリンピコでのホームゲームを中立地で開催しなければならなくなった。2日後にオリンピコで行われるジュベントゥージ戦は時間が差し迫っているため対象外となり、その次のホームゲームから中立地開催の変更となった。これでグレーミオが次にオリンピコで試合を行えるのは、11月1日のフィゲイレンセ戦 ( 第32節 ) となった。
 今から10月末までの約3ヶ月間、グレーミオは甲子園球場を高校野球連盟に明け渡す阪神タイガースの遠征期間よりもはるかに長い "長期ロード" を乗り越えなければならなくなった。今後の結果如何では1部残留にも黄色信号が灯りかねない。

 また、20万ヘアウ ( 日本円で約1,000万円 ) の罰金もグレーミオの経営を苦しめることになった。選手への給与の滞納が生じる可能性もあり、選手たちのモチベーションにも少なからず影響が出るだろう。

 きわめて厳しい判決となった。味方のサポーターの暴動のせいで苦しい状況に追い込まれたグレーミオの心中は決して穏やかでないはずだ。

 写真; ベイラ・ヒオ放火事件の一幕。

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