前期 第４節　エストゥディアンテス　1-2　ベルグラーノ

　アルゼンチン１部リーグは、8月25〜27日に前期リーグの第４節が行われた。ブエノスアイレスのエスターディオ・センテナーリオで行われた エストゥディアンテス×ベルグラーノ は、後半ロスタイムにDFサリスエーラのゴールで逆転に成功したベルグラーノが敵地で貴重な勝利をあげた。開幕から３連勝と好調だったエストゥディアンテスは、昇格組を相手に思わぬ黒星を喫した。

　 試合は、開始早々の2分にFWマティアス・ヒグリがゴール前に飛びこんでシュートを放ち、ベルグラーノの攻勢で幕を開けた。だが前半主導権を握ったのはエストゥディアンテス。中盤からボールをつなぎFWカルデロンが幾度となくシュートを放って相手を脅かした。試合が動いたのは33分。味方のクロスが合わずにこぼれたルーズボールをMFファン・セバスティアン・ベロン ( 元アルゼンチン代表 ) が拾うと、ファーサイドを狙って右足を振り抜いた。ややカーブのかかったシュートは見事にゴール左隅に突き刺さった。ベロンの豪快なシュートでエストゥディアンテスが先制した。
　後半も途中まではエストゥディアンテスのリズムで進み、FWカルデロンやMFブラーニャらが積極的に２点目を狙いにいく。ところが、65分にMFパオロ・フランヒパーネのミドルシュートでベルグラーノに追いつかれると、試合の流れは途端にベルグラーノへと傾いた。74分にはFWセルベーラが枠のわずか外に逸れる強烈なシュートを放つと、79分、85分、89分にはFWヒグリが立て続けにシュートを打ってテンポよく攻撃を続けていった。そして迎えた91分、MFアリオーラの蹴ったコーナーキックを、ゴール前で競ったFWヒグリとDFアンヘレーリが衝突。そのこぼれ球にDFサリスエーラが詰めてゴールマウスにボールを流し込み、ベルグラーノが逆転に成功。そのまま勝利をもぎとった。主導権を失ったエストゥディアンテスは75分頃から引き分けを狙って守りに入ったが、守りきれなかった。

　開幕から３連勝中だったエストゥディアンテスは、この日も攻守のバランスが取れており、とりわけ前半はスムーズな試合運びができていた。ボール支配率でも相手を上回り、前節までと同じ調子で試合に入れていた。ベロンのゴールが決まった後も追加点を狙って攻めていた。何も問題はなかったはずだったのだが、65分に同点に追いつかれると何人かの選手は集中が切れてしまった。シメオネ監督は試合後、終了間際に逆転されたことに怒り心頭のご様子で監督インタビューでも言葉少なにその場を立ち去った。勝ち点を伸ばせず、首位ボカに勝ち点差３がついてしまったことが何よりも悔やまれる。

　写真；　コーナーキックを蹴る寸前のMFファン・セバスティアン・ベロン ( エストゥディアンテス ) は先制弾を決めたが、チームは悔しい逆転負けを喫した。

アルゼンチン１部リーグ 2006-2007　前期 第４節　(27/08/2006)
エストゥディアンテス	1-2	ベルグラーノ
マルティン・エレーラ	GK	マルセーロ・モントージャ
マルコス・アンヘレーリ アグスティン・アラージェス フェルナンド・オルティス マウリシオ・カシエーラ	DF	ファン・ホセ・サリスエーラ フランコ・ペッピーノ ファン・ダニエル・カセレス ガストン・トゥルス
ディエーゴ・ガルバン ロドリーゴ・ブラーニャ ファン・セバスティアン・ベロン ホセ・ソーサ ( ファン・コミンヘス )	MF	カルロス・マンサネーリ マリオ・ボラッティ ラウール・ゴルディージョ ( パオロ・フランヒパーネ ) エセキエル・アリオーラ
マリアーノ・パボーネ ホセ・ルイス・カルデロン ( パブロ・ルグエルシオ )	FW	ホルヘ・セルベーラ ( ワルテル・ブストス ) マティアス・ヒグリ ( マリアーノ・カンポドーニコ )
ファン・セバスティアン・ベロン　33	ゴール	65　パオロ・フランヒパーネ 91　ファン・ホセ・サリスエーラ
アグスティン・アラージェス ファン・セバスティアン・ベロン	イエロー カード	マリオ・ボラッティ
ディエーゴ・パブロ・シメオネ	監督	マリオ・グリグオール
主審；　エクトール・バルダッシ スタジアム；　エスターディオ・センテナーリオ　( ブエノスアイレス )